
ある研修旅行で富山県方面に観光バスで行き、その見学先の一つに
ここは、秋の台風シーズンに豊穣を祈る伝統民謡行事「おわら風の盆」で名高い町。
毎年九月一日から三日までの三日間に二十五万人以上の観光客が、町に詰めかけるそうです。

風の盆の三日間は数千のぼんぼりや、万灯が坂の多い町を彩り、編み笠にあでやかな浴衣や、黒の法被姿の若い男女が年長者の奏でる哀調を帯びた胡弓(こきゅう)や三味線、「越中おわら節」の歌にあわせて、町中を三日三晩、静かに踊り流すと言います。
幻想的でしっとりした情感が「おわら」の魅力です。
残念ながら訪れたのは、11月下旬の今日、11月25日で、今年のシーズンは終わっていたが、「越中八尾曳山展示館(えっちゅうやつおひきやまてんじかん)」には、「おわら風の盆」のビデオや展示があり、祭りの雰囲気がよく分かります。
越中八尾観光協会 http://www.yatsuo.net/kankou/
この祭りは、「風の盆恋歌」(新潮文庫)という小説で有名になり、また最近では日経新聞の朝刊に連載されている渡辺淳一の「愛の流刑地」のヒロイン「冬香」の出身地であることなどでも有名になりました。
石川さゆりの「風の盆恋歌」も、しっとりと情感ある歌を聞かせます。
小さな町の宿泊可能人員はたったの300人、それに対して25万人の人が訪れると言うことですからその凄まじさは言葉では表せないくらいです。
しかしあの哀調を帯びたメロディーと踊り子の資格として26歳以下と言われる若い独身の女性が、顔を隠してしなやかに町を流す風景は、日本人として一度だけでも行ってみたいと思わずにはいられません。

