2011年08月02日

おみおつけ(御御御附)

<風俗>

台所仕事a農山村ふるさとでは「おみおつけ」に「ひきわりめし」が常食であった。東(しののめ)の空白む頃、真っ先に聞こえてくるのが「すりこぎ」の音、そしてすきま風にのって漂う味噌の香り、朝晩の食卓には必ずといってよいほど「おみおつけ」が用意された。

屋敷内で栽培された露地ものの小松菜・なす・ねぎ・大根など新鮮な野菜、そして冬場は手の温みもありがたき切干、ひば(大根の葉を干したもの)、たまに油揚げが仲良く味噌汁に煮込まれる。自家製味噌に含まれた大豆、小麦の栄養素、カロリーと 共に栄養満点!

まさにふるさと農山村の老若男女みんなを育てはぐくんだありがたい「おみおつけ」――

幼児たちも訛って「オミヨツケ」と愛嬌をふりまいて吸いついた。

おみおつけ」は「御御御附」と三重の敬語で呼び交わされ、また「御味御附」とも交わされて味の良さを誇っていた。

ふるさとの 香りなつかし おみおつけ”

  続きを読む

Posted by tomato1111 at 00:05

2011年07月25日

ふるさと(黒川)のことば事典 索引

水汲み小僧

昭和30年代に小中学校時代を過ごした管理人が、わたしたちのふるさと「黒川で日常的に使われていた懐かしい言葉を選りすぐり、このカテゴリーで取り上げていきます。
ともすれば今の時代では使う人も少なくなり、生活様式も当時の純農村スタイルが消え、いずれは消え去る運命にある言葉だと思い、創作した管理人のノスタルジアコーナーです。




おみおつけ「御御御附」
ほうろく

しいな
「湯湯婆」ゆたんぽ
はだしたび「跣足袋
みちぶしん「道普請」
しもごえ「下肥」
「はないちもんめ」の意味?
おじや
すいとん
よなべ
あさづくり
節分
おしめりしょうがつ

  
Posted by tomato1111 at 00:00

2011年04月11日

ほうろく(焙烙)

台所仕事a<風俗>

農山村ふるさとの人たちは働き者だった。
三時のお茶菓子には、お餅・べったらやき・たらし焼き・いもの輪切りなど美味が「ほうろく」鍋で焼かれる。

ふるさとでは鉄製の浅くて平たい鍋を「ほうろく」と呼び、なかなかに重宝がられた。
お赤飯にふりかけるゴマを炒ったり、節分の豆まき用鬼払いの炒り豆など。

豆を炒る ほうろくしゃもじ まめまめに

  続きを読む
Posted by tomato1111 at 00:05

2011年02月25日

しいな

oh今年の大豆は、「しいな」ばかりで不作だったなー。」

などと百姓のわたしたちが、昔によく使った言葉に「しいな」があります。

しいな」とは、手元のある旺文社国語辞典によれば、

粃(しいな) ,らばかりで中身のないもみ。⊆造蕕覆い泙泙任靴覆咾秦靆擇亮』とあります。

気のせいか、最近はあまり「しいな」という言葉を聞かないような気がします。

  
Posted by tomato1111 at 00:02

2011年01月18日

『湯湯婆』(ゆたんぽ)

977[1]『湯湯婆』(ゆたんぽ)

 ☆----容器の中に湯を入れて、その温度で寝床や足をあたためるもの----

 『湯湯婆』は、中世、中国から伝わったものだそうです。

 当時は、「湯婆」。

 これを、唐音読みで、「たんぽ」といいました。

 「湯」は、「湯麺(たんめん)」の読みと同じですね。

  続きを読む
Posted by tomato1111 at 00:05

2010年02月03日

節分(せつぶん)

豆まき4今日は2月3日 節分(せつぶん)。

節分は季節の変わる日ということで、春夏秋冬の変わり目毎にあります。

冬が終わり春が始まる日としての「立春」は重要な日であり、その前日の「節分」は特別扱いされています。

節分には、ヒイラギの小枝にイワシの頭を刺したものを軒下に飾りました。これはヒイラギの葉がとがっていることから、「鬼の目突き」とよばれ、その先にイワシの頭をさして戸口にかかげると、邪気の侵入をふせぐとされています。

鬼は外、福は内」の掛け声とともに豆をまく習慣は南北朝時代に始まったと言われ、年齢の数だけ豆を食べると、その一年間は災難を逃れ、無事で居られると信じられていました。 
(写真:高幡不動尊の豆まき風景、クリック拡大可)

  続きを読む
Posted by tomato1111 at 00:05

2009年12月23日

はだしたび「跣足袋」・・・ことば事典

地下足袋<風俗>

ふるさとは、山に恵まれたところ、もや刈り、そだきり、くずはきなど、山仕事には「はだし足袋」が役立った。

足半草履(あしなかぞうり)などでは、竹・木などの切り口“かくし”を踏む危険性があるのでだめだ。

「はだし足袋」は、足袋底がゴムで作られ安全性が高く、すべることもない。

地下足袋」または「じか足袋」とも呼んでいた。

  続きを読む
Posted by tomato1111 at 00:05

2009年08月17日

みちぶしん「道普請」

穴掘り農山村ふるさとでは、春秋のお彼岸、お寺詣り、祖先のお墓参りに合わせて、彼岸の入り前日には組合総出で道路の修理清掃を行うことがしきたりになっていた。「みちぶしん」と呼んだ。山砂利を敷いた石ころ道のくぼみを平らかに修める備中鍬の若衆、草刈鎌で道端にはびこるかや草を刈り取る女衆。空缶・紙屑一つないその頃のふるさとの道は、皆の衆の協力奉仕によってみるみる広く平らかになっていく。やむを得ず当日出られない家ではお茶を用意して渇きをうるおしてあげるうれしい習わし、「普請」とは文字通り禅語、禅寺を中心に結ぶふるさとの美しい徳でもあった。

<宝典>

みちブシン「道普請」:道路の修繕。ミチヅクリ。

フシン「普請」:禅家の語。遍ク人人ヲ請来シ招キテ、他力ヲ得テ共共ニ事ヲナスコト。即チ禅林ニテハ、大衆ヲ集メテ作務スルコト。(大言海)

  
Posted by tomato1111 at 00:05

2009年07月30日

しもごえ「下肥」

<風俗>

昔の「ちょうずば」(便所)は、農村の自給肥料「しもごえ」(人糞尿)の生産場所ともいえる。

トイレ4月に1,2回肥樽(こえだる)に汲みあげる、肥びしゃくの動作も慣れたもの、子供たちの成長をみる尺度にもなる。肥樽を一本棒(天秤)の両端につるして肩でかつぎ調子を取りながら程離れた「しもや」の大きな「肥だめ」に運ぶのが名人芸!

腐熟した頃、野菜などの速効肥料として用いたり追肥にも登場してふるさとでは大切な肥料だった。本名「人糞尿」下(しも)からできた肥(こやし)なので「下肥(しもごえ)」呼び名は「ゲス」。

“下肥は ゲスというほど ゲスでなし”

<宝典>

シモゴエ「下肥」:人糞尿の肥料。大体窒素5%内外を含む速効性肥料で、肥効は硫安に伯仲す。一般に貯蔵して十分腐熟させて施用す。(大辞典)

(管理人注:当地では「ゲス」という呼び名は使わず、「下肥(しもごえ)」が一般的だった。)

(周囲の20-30代の若者に、「下肥(しもごえ)」を知っているか聞いたところ、一人も知らなかった。今は死語となったのか!)

 

      (出典:ふるさとの風俗宝典 土方恵治著)

  
Posted by tomato1111 at 00:05

2009年07月25日

「はないちもんめ」の意味?

ぶちゅー子供のころ小学校の校庭で二列になって手をつなぎ、向かい合って遊んだ「はないちもんめ」と言う遊びの歌詞に秘められていた意味を、最近知った。

遠い昔、路地裏や原っぱで、<あの子がほしい、あの子じゃわからん>と遊んだことがある。子供の遊び、「はないちもんめ」(花一匁)だ。

勝ってうれしいはないちもんめ、負けてくやしいはないちもんめ

  続きを読む
Posted by tomato1111 at 00:05

2009年05月19日

おじや

料理造り農山村ふるさと、木枯らし吹く頃、寒気に耐えて働ける体力をと、老いた母が早朝に炊ぎ(かしぎ)するたすき姿が目に映る。

ご飯に大根・ねぎなどの野菜を混ぜて水量を増して煮込む味は、自家製の味噌のかおりいっぱいの「おじや」。

  続きを読む
Posted by tomato1111 at 00:05

2009年03月28日

すいとん

台所仕事a農山村ふるさとのなつかしいお茶菓子「にだんご」。

 

うどん粉を水でこね適当の大きさにちぎって煮立った汁に入れる、ぐらぐら浮いては沈み、また浮いては沈む、水中を泳ぐかのように、この団子本名「水団(すいとん)」と呼ぶ。

 

忙しい農家の主婦にとっては、最も簡単に料理ができ、寒い冬の空腹を温め、更に一肌脱いで打ち働くには、好都合なお茶菓子ではあった。

  続きを読む
Posted by tomato1111 at 00:05

2009年02月28日

よなべ

縄ないイラスト冬の夜長は「よなべ」の好季。

 

いろりを背に「なわない」「ぞうり」を作る若衆、お勝手の角火鉢に「つぎもの」「肌着」縫う女御、五徳の鍋もぐらぐら煮えて、夜食の味が最高だ。

 

<宝典>

よなべ「夜業」(夜並べの意とも夜延べの転とも、鍋中に松のヒデを焚いて灯火とすることから夜鍋とも)。夜仕事。夜業。(江戸語の辞典)

  (出典:ふるさとの風俗宝典 土方恵治著)

  続きを読む
Posted by tomato1111 at 00:05

2009年02月18日

あさづくり

背負子イラスト農山村ふるさとの人たちは働き者。

広い庭を掃き清めるのは、おじいさん、仏壇のおつとめはおばあさん、お勝手仕事はたすき掛けのお母さん、野良仕事は脚絆のお父さん、朝草刈りの若者男児。

朝っぱらの作業、朝飯前の仕事を ふるさと言葉で「あさづくり」と呼んでいた。

<宝典>

あさづくり:早朝に仕事に出かけること。また、早朝の一仕事。

        (日本国語大辞典)

アサッパラ:朝っぱら、江戸ことば。朝腹の転か。早朝のこと。(大辞典)

 

              (出典:ふるさとの風俗宝典 土方恵治著)

  続きを読む
Posted by tomato1111 at 00:05

2009年02月03日

節分(せつぶん)

今日は2月3日 節分(せつぶん)。

豆まき4節分は季節の変わる日ということで、春夏秋冬の変わり目毎にあります。

冬が終わり春が始まる日としての「立春」は重要な日であり、その前日の「節分」は特別扱いされています。

節分には、ヒイラギの小枝にイワシの頭を刺したものを軒下に飾りました。これはヒイラギの葉がとがっていることから、「鬼の目突き」とよばれ、その先にイワシの頭をさして戸口にかかげると、邪気の侵入をふせぐとされています。

鬼は外、福は内」の掛け声とともに豆をまく習慣は南北朝時代に始まったと言われ、年齢の数だけ豆を食べると、その一年間は災難を逃れ、無事で居られると信じられていました。 (写真:高幡不動尊の豆まき風景)

  続きを読む
Posted by tomato1111 at 00:03

2009年02月02日

おしめりしょうがつ

ネコと雨農山村ふるさと(黒川)の若者たちはみんな働き者。

あさづくり」から「よなべ」へと、早朝から夜遅くまで、毎日、野良仕事も続く。

たまたま雨が降る、作物には恵みのおしめり、ぐんぐんと生命は育つ。

若者たちにも雨は声をかけてくる、農山村ふるさとの休日だ、うれしいお正月がきたのだ。

仕事を休んでそれぞれの休憩にはいる。

おしめり正月」はふるさとの合言葉。

  続きを読む
Posted by tomato1111 at 00:03

2009年01月31日

ふるさとのことば事典

水汲み小僧当ブログの記事分類(カテゴリー)に、新しく「ふるさとのことば事典」を設置しました。

 

昭和30年代に小中学校時代を過ごした管理人が、わたしたちのふるさと「黒川」で日常的に使われていた懐かしい言葉を選りすぐり、このカテゴリーで取り上げたいと考えます。

 

ともすれば今の時代では使う人も少なくなり、生活様式も当時の純農村スタイルが消え、いずれは消え去る運命にある言葉だと思うと、なぜか寂しい気持ちになります。

管理人のノスタルジアとご理解ください。

  
Posted by tomato1111 at 00:05