これは40年以上も前のわたしのビジネスマン時代の話です。
当時のリビアには観光という政策が無かったため、一般のリビア入国は制限されていました。
まずリビア国が発行する招聘状が必要で、日本のリビアを商圏とする商社に入手を依頼しました。
わたしのタスクは、リビア国営空港の安全システムを提案することでした。
成田からイタリア ミラノ空港までJAL、ミラノからリビアのベンガジ空港まで
座席数64席のYS-11に似たリビア航空の小型機でした。
機内でステュワーデスから入国カードが渡され、氏名・入国目的・宿泊ホテル名等を
すべてアラビア語で書くように求められました。
英語でさえ怪しいのに アラビア語はまったくチンプンカンなので パスポートなどを渡して
ステュワーデスに書いてもらい一件落着となりました。
ベンガジ空港に着き、タラップを降りると東洋人はわたし一人なので見分けがついたのか
名前を呼ばれ付いていくと、飛行機に横付けされたジープに乗せられてベンガジ港に面した
国営ホテルに連れていかれました。