2018年11月20日

『霜消し』(しもけし)とは?

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『霜消し』(しもけし)

   
   という言葉をご存知ですか?



『霜消し』(しもけし)

 

 ----------------------酒を飲むこと----------------------

 
 霜が降りるほどの、朝晩の冷え込みは、

 骨身にこたえるものですね。

 特に、暖房が十分でなかった時代では、

 なおさらだったことでしょう。

 そんな時、寒さを忘れさせてくれるのが、お酒です。

 そこで、お酒を飲むことを、『霜消し』といったそうです。

 江戸時代末期の歳時記では、「旅人などの朝酒をいう」

 とあります。

 当時の旅人は、早朝に発ちますから、

 ちょうど最も冷え込む時間。

 少しからだをあたためてから、出発したのでしょう。

 いつしか、旅人や朝酒に限らず、お酒を飲むことを

 さすようになったようです。

 寒くて寝つけない夜に飲むことも多かったからかもしれません。

 また、実際のところは、のん兵衛さんたちが、

 いい口実に使った言葉ではないかという気もします。

 それでも、霜夜のしみじみとした風情が感じられて、

 味わいのある言葉ではないでしょうか。 

 冷え込んだ夜、「霜消しに一杯どうですか」などと

 勧められると、つい「それでは……」となりそうです

     夢子 こと 山下景子

        『センスを磨き、幸せを呼ぶ〜夢の言の葉〜』