中央高速で山梨県に入ると 秀麗な南アルプスの山々、八ヶ岳の山々が眼に入る。
南アルプスの甲斐駒ヶ岳や農鳥岳などは 登山経験があったが 八ヶ岳は未踏の山で
現生の内に登山したいと考えているうちに高齢者となってしまった。
この機を逃したら次のチャンスは無いと考え、旅行社が募集している山岳ツアー「八ヶ岳大縦走」に参加した。
八ヶ岳は深くて厳しい山であるため、高齢の自分は単独行は避け ベテラン山岳ガイド付きのツアーに参加した。
階段の上り下りが辛い、長距離歩行が困難、つまづきや転倒の心配,体力がない
などという高齢者特有の悩みを抱えている同輩が多い中で
74歳の管理人は 夢の実現のために 無理を承知で山行のパーティに加わった。
<八ヶ岳プロフィール>
八ヶ岳には 八ヶ岳という名前の山は無い。
山梨県と長野県に またがって南北約30km、東西約15kmにも及ぶ山岳一体を示す。
そして今回登頂した標高2,899mの主峰赤岳を最高峰に、標高2,500m前後の20以上もの峰が連なる秀麗な山麓。
横岳から赤岳南側のキレット一帯には ゴツゴツとした岩稜が続き、クサリが設置され険しい岩場でハシゴもあって スリル満点。
ロッククライミング要領の3点保持で 岩や石の状況を見極め、右手のホールディング、左手のホールディング、
右足・左足置き場を瞬時に判断して進む。
雨に濡れた巨岩を相手に 判断を間違えば、身体のバランスを失えば
鋭角的に切り立った足元の谷底に落ちる危険性との闘いが続く スリリング登山が続く。
若いクライマーには、スリル満点の山だが、わたしのような高齢者にとっては 二度と行けない山と思った
<縦走の概要>
〇日程:平成30年10月12日(金) -10月14日(日)
〇行先:南八ヶ岳と北八ヶ岳の一部
〇登頂した山:
東天狗岳 2,646m 2018.10.13
根石岳 2,603m 2018.10.13
硫黄岳 2,760m 2018.10.13
横岳 2,829m 2018.10.13
赤岳 2,899m 2018.10.14
権現岳 2,715m 2018.10.14
編笠山 2,524m 2018.10.14
〇宿泊した山小屋:
黒百合ヒュッテ 2018.10.12 (標高2,410m)
赤岳天望荘 2018.10.13 (標高2,720m)
〇歩行距離・時間
10月12日 約3時間 約6km
10月13日 約9時間 約12km
10月14日 約10時間 約12km
〇パーティメンバー:
山岳ガイド:古谷 順一氏
男性:2名(自分を含む)
女性:3名(職業婦人で休暇をとって参加)
〇主催旅行社:(株)クラブアルプス
登山は人間活動の縮図である。
必要とされるものは 技術、経験、知識、装備、体力、気力。
最も重要とされるのは体力と持久力で、一度 山に入ったら 他人の助けは期待できず
自己責任で自分の体を使い 下山しなければならないのだ。
山は理想的な有酸素運動。
心肺機能は向上し、血管はしなやかになる
不均一に荒れた山道を歩くと、足・腰・膝は、常にバランスの微調整を求められる。
これによって固まった筋肉や腱(けん)が延ばされ、負担が体のあちこちに分散される。
本来 古代から人間は不均一な場所を歩くようにできているのだが、現代のコンクリート道では
体に変調をきたしてしまう。
下山して住んでいる黒川の舗装された道は、目をつぶってでも歩けて楽であるが
体をバランスよく刺激していないのだ。
74歳の高齢な爺である管理人は『やまざる』を自認しており、今回の八ヶ岳大縦走の山行で
パーティのメンバーに対しては若干の迷惑をかけたかもしれないが 充分に楽しめられた。
健康の有難さに 感謝している。
わたしにも 人並に老化現象が現れている。
頭もボケはじめ、判断力の低下や遅れがあるが 足腰が衰えないように 気を使って
ウオーキングを欠かさず行って体力を維持し、死の直前まで自分の足で歩きたいと考えている。
事前に小型アクションカメラを頭に装着して、岩場・クサリ場・切り立った稜線・ハシゴ場の登山状況を
撮影すれば 現場の臨場感がよくわかる記念になると 後で思いついた。
足を置く道のない絶壁を、
クサリを頼りに
トラバースするパーティメンバーの女性
スマホに記録した
今回の八ヶ岳大縦走のルート図
<縦走初日 10月12日の記録記事は こちら!>
Posted by tomato1111 at 00:00│
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