2015年05月18日

ブルーベリー接ぎ木作業

BBブルーベリー栽培を始めてから10年以上が経過したが、所詮、退役サラリーマンのぐうたら仕事。

甘くて50円玉くらいの大粒の実がつくノーザンハイブッシュ系の品種は、樹木として弱く、成長が遅い、そして環境適応力が弱いので管理が難しい。

素人のわたしは果実の大きさや食味の良さ甘さに引かれて、ノーザンハイブッシュ系のブルーベリーを育てていたが、ほとんどが枯死してしまった。

気候条件や土壌条件に強いラビットアイ系のブルーベリーは、放っておいてもグングン成長し多くの果実を実に付ける品種で手間がかからない。

そこでわたしの所属する「麻生ブルーベリー協議会」の先輩の指導を受けながら、台木にラビットアイ系のブルーベリーを用い、それにノーザンハイブッシュ系の枝(穂木)を接ぎ木する作業を行った。


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接ぎ木の実務は、今までに何回も受講してきたが、指導者の実技を遠目に見ていただけのため、いざ、自分で行うとなると簡単ではない。







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そこで先輩の圃場に足を運び、あらかじめ畑で育てられていたラビットアイ系の台木に、これまた昨年の暮れに収穫し保管していたハイブッシュ系の穂木を使っての接ぎ木作業を5時間かけて行った。

何事も手順があり、ノウハウがあって始めはうまくいかず 鋭利なカッターで指先を切るなどのハプニングもあったが、何とか作業のコツを体得できたと思っている。


一か月後、二か月後に再び圃場を訪れて、接ぎ木の活着状況を確認するのが楽しみだ。

ぐうたら百姓のぐうたら作業なので、活着率が70%を超えていたら良しとしようと考えているが、どうなることやら?






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活着した接ぎ木で誕生したハイブッシュ系ブルーベリー(台木は強健なラビットアイ系)が果実を結び、収穫できるようになるのは45年先のことだろう。

この接ぎ木作業は人間界の外科手術(心臓移植など)に相当する荒っぽい作業だが、果樹農家にとっては必要不可欠の基幹技術なり。



<接ぎ木の手順:育てて楽しむブルーベリー12か月、創森社版より転載>
BB接ぎ木法