2013年07月09日

「芙蓉峰」…富士山

            芙蓉峰』(ふようほう)


----------------------富士山の異称----------------------

富士山 原氏230101
芙蓉」とは、(はす)のこと。

現在、私たちが「芙蓉」と呼んでいる花とは違います。

こちらの「芙蓉」は、蓮に似ていて、木に咲くので、「木芙蓉(もくふよう)」と呼んでいたもの。

いつの間にか、「」が略されて、「芙蓉」になってしまいました。

さて、悟りの世界を図であらわした根本的な「曼陀羅(まんだら)」のひとつである、胎蔵界曼荼羅。

その中央には、八葉(はちよう)の蓮が描かれます。


そこから、蓮は、「八朶(はちだ)の花」とも呼ばれるようになりました。

八朶」は、八つに分かれた花びらという意味です。

冨士の山頂にも、八つの峰があります。

それを、八葉の花びらに見立てたのでしょう。 

そのまま、富士のことを、「八朶の花」、あるいは、

芙蓉峰』と呼ぶようになったということです。

雪をいただいた富士の峰は、さながら、白い蓮……。
太宰治は、
富士には、月見草がよく似合ふ
といいましたが、昔の人が、富士に重ねて見た花は、蓮だったのかもしれませんね。

 

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 発行者:夢子 こと 山下景子

 『センスを磨き、幸せを呼ぶ〜夢の言の葉〜』(週刊)