『割愛』(かつあい)
☆----------惜しいと思うものを、思い切って
省略したり、手放したりすること----------
愛を割(さ)くと書いて、『割愛』。 その字のとおり、もともとは、愛着を断ち切ることでした。
たとえば、仏門に入る場合などに、煩悩を捨て去るという意味でも使われました。
『割愛』(かつあい)
☆----------惜しいと思うものを、思い切って
省略したり、手放したりすること----------
愛を割(さ)くと書いて、『割愛』。 その字のとおり、もともとは、愛着を断ち切ることでした。
たとえば、仏門に入る場合などに、煩悩を捨て去るという意味でも使われました。
養蚕(ようさん)でも、『割愛』という言葉を使うそうですが、
こちらは、そのまま、交尾中の雄と雌を引き離すことだとか。
体力を消耗させないためと、その雄を未交尾の雌にあてがう
ためだといいます。
そういえば、「惜しい」という言葉は、古くは、「をし」。
漢字は、「愛」をあてました。
消えていくもの、失われるものへのいとおしさをあらわす言葉が、
「愛(を)し」だったのです。
ですから、『万葉集』では、雪が消えたり、草花が散ったり、
人が老いたりすることにも用いました。
近世以降の『割愛』は、こちらの気持ちと共通していますね。
愛(お)しみながらも、手放す……。
ところが、いつのまにか、単に、不要なものを切り捨てること
と解釈する人が増えているようです。
簡単に、ものが捨てられる時代のあらわれでしょうか。
『割愛』から、愛が消えてしまうのは、心から惜しい気がする
のですが……。
241008
発行者:夢子 こと 山下景子
『センスを磨き、幸せを呼ぶ〜夢の言の葉〜』
やまざる
川崎市黒川(当時の住所表示)の農家に生れる。
来世も菩提寺である黒川の西光寺で、永遠の眠りにつく。
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