2012年08月08日

猛暑日のぐうたら百姓

農家8月7日(火)も「猛暑日だった」と夜の7時のニュースで報じていた。

その日のわたしの一日は、朝4時半に起床。

いつものようにリハビリを兼ねた医師のアドバイスによる散策を5時から6時半まで行う。

朝の内は比較的涼しく、弱い風もあり心地よい。


6時半から畑に出て、ブルーベリーの収穫を行う。

セレサモス向けのブルーベリーで、その日の朝に収穫し、出荷する。

このところの気温でブルーベリーの成熟が一気に増し、完熟の実が自然落下する勢いだ。

収穫しはじめたらきりがないので、当日畑に足を踏み入れてざっと樹木を見まわし、なんとなく波長が合う木を探してから実を収穫する。

当日の出荷目標量を頭に置いて、それ以上の収穫はしない。

 

収穫したブルーベリーはプラスティックケースに、秤を使って一定量を詰める。

セレサモスへ行き、他人の出荷量・気温・曜日等を勘案して売価を決め、わたしの名前と決めた価格の入った所定のバーコード表示ラベルを打ち出し、一個づつパッケージに貼り付ける。

セレサモスの開店時間は10時。

わたしの場合は8時半までには、所定の場所に商品の陳列を済ます。


セレサモス
に販売を委託し、自宅へ引き返して軽い朝食を済ます。

 

気になっていた畑の雑草があり、麦わら帽子をかぶって草むしりを11時過ぎまで行う。

猛暑の太陽から届く熱波を頭上からと大地の反射をもろに受けて、汗だくになりながら地べたに這うようにして草をむしる。

畑で使う除草剤もあるが、いくら残留成分が少ないとはいえ、自分の口に入れる野菜を作っている畑では使う気になれない。

 

陽に焼けるので長袖を着て作業をしているが、搾るほどの汗でびしょ濡れとなったので、午前中の作業を止めて昼休み。


冷たい水道の水に、タオルを濡らして顔から手足、背中まで拭くと気持ちが良い。

びしょ濡れのシャツは、水道の水で簡単に洗って干す。

 

スリーエフで500mlの発泡酒「麦とホップ」1本と、「昆布入りおにぎり」一個を買ってくる。
そして自宅から持参したカップめん「赤いきつね」と併せて、豪勢な昼食をとった。


畑には水道農協のプロパンがあるので、お湯を沸かしてカップめんを作った。

 

水分の補給と腹が膨れたので、畑にある「東屋(あずまや)」の下に、簡単なパイプベッドを置き、タオルを敷いた上に上半身裸で昼寝と洒落込む。


猛暑日の家の中は、暑くて冷房を入れなければいられないが、畑の木立の下にある「東屋」に置いたパイプベッドは快適で、時々心地よい風が吹き抜ける。

猛暑日とは無縁の、わたしの黒川における避暑地は最高で、毎年このようにして畑で過ごす。

猛暑日と騒がれた日だったが、いつの間にか1時間以上も畑で気持ち良く昼寝をした。

狭い閉鎖空間の家で過ごすより、間仕切りのない・天井の無い大地で寝るのは快適だ。

 

7馬力半の耕運機のチュウブレスタイヤが不具合になり、工具を使って取り外す作業を行う。

10年近くも使った耕運機で、ぐうたら百姓のため普段の手入れがおろそかのため、スムーズに取り外せず難儀する。

助手もいないので一人で汗だくになって作業する。

 

午前中の畑とは違うブルーベリー畑で、近所・知り合いへ配るブルーベリーの収穫をする。

5kgの収穫を、セッセと行う。

完熟しているので、面白いように収穫できる。

 

ここではハクビシンブルーベリーを食い荒らすので、捕獲器を仕掛けてあるが、今日見たら餌のバナナだけを食べて捕まっていなかった。

捕獲器のバネの調整が固くて、作動しなかったと考えられるので、新しい餌のバナナを補給し、バネの調整をセットした。

まだハクビシンがこの畑に出没している形跡があるので、捕獲する可能性が高い。

 

今年の春に植えた新種の苗が水不足で枯れているのを発見。

自分のためには発泡酒を飲むが、ブルーベリーの若苗が喉の渇きを訴えているのを見過ごし、枯らしてしまった。

ぐうたら百姓のいい加減さ!

ブルーベリーの収穫をした後で、成木・若苗にたっぷりの水を与えた。

 

父からは『一度水を与えると、以降も定期的に給水しないといけない』と聞かされていたので、水を与えるのは差し控えていたが、このまま行くと本当に枯れ死してしまうのではないかと思い、水道の水をかけた。

雨水と違い、少しぐらいの水では表面を濡らすだけに終わってしまい、根までは届かないと思うが。

 
百姓は自分が社長で、誰からの指図も受けることなく、気ままにいられるのが心地よい。

ただし畑が雑草だらけでも、誰も草むしりをしてくれず、自分がやらなければならない。

先送りした結果は、自分の責任で対応しなければならない。