2011年07月22日

お新香(糠漬け)…昭和生まれに欠かせない

料理子供のころの食卓には、必ず漬物があった。

年間を通して何かの漬物があった。

沢庵大根、キュウリやナスの塩漬け、みょうがの味噌漬け、ゴボウやニンジンの古漬け、キュウリの塩押し(塩を強く効かせて年間を通して食べた)、はやと瓜の漬物、スイカの漬物・・・・。

古い農家の下屋(げや)には、味噌樽や醤油樽と並んで漬物専用の樽が鎮座していた。


最近の高気密化した現代的な家には、下屋がない。

家の中に独特のにおいを発する漬物樽を置く場所がない。

従って農家であっても漬物を自家製で調達している家は少ない。

昭和生まれの日本人であれば白米に味噌汁、漬物があれば、ご飯はすすむ。


和食に欠かせないぬか漬けを作るべく、今まで何回となくチャレンジしてきたが、においなどの問題で家族の協力や同意が得られず長続きがしなかった。

朝日新聞朝刊(H23.7.5)家庭欄に、『におい控えめ・手入れも簡単』という糠漬け法が紹介されていたのでチャレンジした。


ポイントは炒り糠にプレーンヨーグルトを入れてぬか床を作ること。

菌の力を借りるため出来上がりが早く、普通のぬか床に比べてにおいも少ない。保存は厚手の保存袋に入れ、ふたつきの密閉容器に入れて冷蔵庫の中へ。

真夏の暑さで外へ出るのが億劫であった11日の昼休みに、下記のレシピにしたがって『コンパクトぬか床』を作った。


糠床の作り方

















畑で毎日とれる自家用夏野菜(キュウリやナスなど)を、『コンパクトぬか床』を使って、自分好みのぬか付けを作り食べるのを楽しみにしている。

一般のぬか床に比べて、塩分控えめという点も、生活習慣病のわたしにとっては有難い。


炒った米ぬか250g




(炒った米ぬか)





米ぬかに塩水とヨーグルトを混ぜる




(炒った米ぬかに沸かした塩水とプレーンヨーグルトを混ぜる)




完成したぬか床



(保存袋に入れたコンパクトぬか床)




(参考:いりぬか)

*近所の先輩農家では、黒川で米を作っており、自宅で精米をしているので、新鮮な米ぬかがある。

*そこでわたしは米ぬかを分けていただき、自宅の台所で炒った。

*深い厚手の鍋を乾煎りし、そこへ米ぬかを入れて2−3分炒った。炒りすぎると焦げ臭いにおいがついてしまうのでほどほどに炒る。炒る目的は、大腸菌などの有害雑菌繁殖を抑えるため。

*水も水道水の残留塩素分を除去するために、一度沸騰させて飛ばす。