2012年06月25日

『三余』(さんよ)

 ☆--------------------------冬と夜と陰雨--------------------------


飛ぶかえる陰雨」とは、しとしとと降り続く雨のことです。

ほとんどの人が、農作業にかかわっていた昔……。

一年の作業を終えて、春を待つ冬は、年の余

一日、暮れるまで働いて、家で過ごす夜は、日の余

陰雨に降りこめられて、何も作業ができないひとときは、時の余……。


そして、これらを、読書に適した時間として、『三余』と呼びました。

三余の学」といえば、こういった時間に、本を読んで、勉強することです。

つまり、ゆったりとした気持ちで、何かに打ち込める時間が、『三余』といえるでしょう。


現代では、すっかり事情が変わってしまいました。

冬といえども、夜といえども、雨降りといえども、普段と同じように過ごしている人の方が、多いのかもしれません。

でも、『三余』が、家中で、ゆっくりするのに適した時間だということに、変わりはないでしょう。

寒い冬、暗い夜、鬱陶(うっとう)しい雨……。

気の持ちようによっては、いやな時間になってしまいそうなひとときです。

それを、昔の人は、神様がくれた、特別な時間のように思って、

有意義に過ごしていたのですね。


 『センスを磨き、幸せを呼ぶ〜夢の言の葉〜』より

         夢子 こと 山下 景子作