かってそこに居城を構えていたとされる稲毛三郎重成と妻綾子らの悲劇を、公募した出演者やスタッフが作り上げた川崎郷土・市民劇「枡形城・落日の舞い」は、感動的な芝居であった。
一日たっても舞台の感動は消えることがなく久しぶりに良い舞台を鑑賞したと興奮が冷めやらない。
舞台設定は、室町時代の興福寺境内で旅の僧が稲毛三郎の死を悼むために琵琶を弾きながら稲毛氏の待女頭であった老女からの口伝を聞くところから始まる。
川崎市民・多摩麻生の方々には、わたし達の郷土にはこのように住民から慕われた領主がいたという伝承されるドラマを知っていただくためにもぜひ見ていただきたいと思う。