2011年02月21日

舞台ができるまで…アート講座

丹野さん180_edit

「しんゆり芸術のまちづくり」アートコーディネーター養成講座(アート講座)
が、「しんゆり芸術のまちづくり」実行委員会主催で10月16日から3月5日まで11回の日程で企画されています。

第10回目となる2月19日(土)は、「舞台が出来るまで(演出の面白さ)」と題して、黒川にある劇団民藝の演出家 丹野郁弓(たんの いくみ)氏の講義を受けました。

 


会場は新百合ヶ丘駅北口前にある昭和音楽大学北校舎5階の第一スタジオ


劇団民藝の芝居、『エイミーズ・ビュー』、昨年のアルテリッカしんゆりでの神戸北ホテル』、昨年暮れの『どろんどろんー裏版「四谷怪談」-の演出を担当されたのが今回の講師 丹野郁弓(たんのいくみ)氏。

また今年の4月の劇団民藝公演『帰れ、いとしのシーバ』の翻訳を担当。

そして今年の七月に新百合ヶ丘アートセンター・アルテリオ小劇場で公演が企画されている『アンネの日記』(丹野氏の翻訳でかつ演出という作品)を鑑賞する楽しみがあります。
(アンネの日記は1955年にアメリカで公演、翌年には劇団民藝が日本で初公演した作品。)

 

芝居のパンフレットに、演出 丹野郁弓というのをよく目にしていましたが、初めてご本人の顔・姿・声を聴き 知りました。

とても元気はつらつ、早口で大きな声、しかも豪快な女性。 
常に笑顔で 話すにしたがってご自身を高揚させていく情熱的で魅力的な女性演出家です。

 

劇団民藝の稽古場拠点が青山から麻生区黒川に移転した29年前に、丹野氏が入団、黒川の稽古場と同期生とのことです。

(黒川生まれの管理人は、現在の劇団民藝稽古場が畑だった時から知っており、その後 舞台の道具保管倉庫が立ち、新たに稽古場になったというのを見ている。)

 

芝居の作品は、稽古が始まるまでは作家のもの。

稽古が始まると、作品は演出家のものになる。

初日に舞台で芝居が始まると作品は、役者のものになる。

そして作品は役者と観客のものになり、演出家から離れていく。

しかし、演出家は稽古場では、「天の声」で絶対の力を持つ。

 

劇団民藝創設者 宇野重吉氏は劇団民藝での企画3本柱を定め、それに従って今も運営している由。

(1)        劇団民藝の財産となるような演目

(2)        劇団の運営・経済を支える演目

(3)        新しい分野に挑戦する実験的な演目

他に年間に5作品の新作を作るということにもチャレンジしている。

 

劇団民藝には役者の養成所はなく、新人は先輩たちの演技を見、少しづつ舞台で覚えていき、しごかれ・たたかれ・いやな思いをして育っていくもので、これが新劇の伝統的なやり方で歌舞伎のような型は無い。
新劇で継承していくものは、精神。

 

公演の最後に丹野氏は

文化は応援しなければ死んでしまう』という言葉を披露されました。

その通りだとわたしも思います。

麻生区黒川に拠点を持ち、60年以上の歴史を持つ演劇の老舗劇団民藝を、麻生区の人たち、黒川地区に住む人たちが 影になり日なたになって応援していきたいと思います。

今年の5月5日(祝)には、アルテリッカしんゆり2011の劇団民藝公演『十二月―下宿屋「四丁目ハウス」−」が、麻生市民館で開催されるので、一人でも多くの方の観劇を期待します。

この作品の前評判がよく、良い席が早くも埋まりつつあるそうです。