2011年01月11日

せいの神 点火!(平成23年)

点火1n
黒川地区の「せいの神」が予定通り1月10日(火・成人の日)午後5時に点火された。
地区に住む昔からの世話人たちが「せいの神」の伝統を守ろうと、見守ってくれているからこそ実現できる昔からの黒川の風習・風物詩。

火災予防のため黒川消防団の皆さんが、万が一に備え、待機するとともに、火の燃え具合も細かい気遣いで管理してくれていた。


点火3
高さ15m(実測値)あった川崎市でも最大級の「せいの神」は、あっという間に燃え上がった。


今年は例年になく空気が乾燥しており、「せいの神」の燃え具合も激しく急激で、本来なら自立したまま全てを燃え盛らせるところを、途中で引き倒す措置が取られた。









点火5

あの生の孟宗竹が、急激に熱せられて筒の中の水蒸気が破裂する大きな「バーン、バーンン」という音は、周辺の空気を震わせ、邪気を振り払ってくれる。


また地元の世話人たちが今回の「せいの神」建立で授けられた お神酒(おみき)を「せいの神」に訪れたすべての人に少しづつ分け与え、今年一年の無病息災を祈願した。








団子焼き1

たくさんの善男善女が樫の木で作られた棒に団子を刺して、「せいの神」のほだ火で焼いていた。
せいの神」の火で焼かれた団子を食べると今年一年、風邪をひかないという言い伝えがあるのだ。

個人的には昨年一年もいろいろあったが、今年の「せいの神」に立ち会うことができた幸せを感謝し、来年の「せいの神」に会えるよう、つつがなく1年が過ごせることを願った。


10日の「せいの神」点火ですべてが終わったわけではない。

翌日の11日には、「せいの神」の世話人である地域の人たちが、燃えカスの灰などを整理し元の畑や田んぼに戻して地主へ返す作業が残っている。

燃えカスの中に残された不燃物である金属片を取り出し、灰の処理を黙々と行っていることも忘れてはならない。

ありがとう1地域の世話人たち
(汁守神社役員・黒川町内会・地元農家・土地提供者)に感謝!

(参考: 「せいの神」建立