2011年08月02日

おみおつけ(御御御附)

<風俗>

台所仕事a農山村ふるさとでは「おみおつけ」に「ひきわりめし」が常食であった。東(しののめ)の空白む頃、真っ先に聞こえてくるのが「すりこぎ」の音、そしてすきま風にのって漂う味噌の香り、朝晩の食卓には必ずといってよいほど「おみおつけ」が用意された。

屋敷内で栽培された露地ものの小松菜・なす・ねぎ・大根など新鮮な野菜、そして冬場は手の温みもありがたき切干、ひば(大根の葉を干したもの)、たまに油揚げが仲良く味噌汁に煮込まれる。自家製味噌に含まれた大豆、小麦の栄養素、カロリーと 共に栄養満点!

まさにふるさと農山村の老若男女みんなを育てはぐくんだありがたい「おみおつけ」――

幼児たちも訛って「オミヨツケ」と愛嬌をふりまいて吸いついた。

おみおつけ」は「御御御附」と三重の敬語で呼び交わされ、また「御味御附」とも交わされて味の良さを誇っていた。

ふるさとの 香りなつかし おみおつけ”


<宝典>

おみおつけ(御御御附)

味噌汁ノ婦人語。おつけ 二同ジ。


おつけ(御附)

飯に附ケ副フル意。さい(菜)モ、そへ()ノ転ナルガ如シ。(あわせ)ト云フモ同意。倭訓栞後編ニ、おつけ「モト、麺類ナドノつけ汁ヲ云フ詞ナルヲ、今ハ凡テノ汁ヲ云フ詞トス」トアレド、イカガ。吸物ノ汁ノ婦人語。今ハ専ラ味噌汁ヲ云フ。オシル。オミオツケ、


おみ
(御御)(接頭語)

御酒(みき)、御輿(みこし)、御籤(みくじ)、御堂(みどう)ナド云フ語ノ み ニ、敬意アルヲ知ラズナリテ、平語ノ如ク思ハレテ、更ニ又、御ヲ冠ラセテ、おみき、おみこし、おみくじ、おみどう ナド云フ。此口調ヨリシテ、御附(味噌汁)御数(おかず)(飯ノ葉)ヲ、おみおつけ おみおかず ナド、三重ノ語ヲ生ズルニ至ル。(大言海)


おみおつけ
(御味御汁・御味御附)

(「おみ」は味噌)味噌汁をいう丁寧語。


おみ
(御味)

(「お」は接頭語)味噌または味噌を入れて煮た雑炊(ぞうすい)をいう女性語。(日本国語大辞典)
                    (出典:ふるさとの風俗宝典 土方恵治著)