イタリアの作曲家 ジャコモ・プッチーニ(1858年12月22日生、1924年11月29日没)の名作歌劇「ラ・ボエーム(La Bohème)」を鑑賞した。
今や歌劇の殿堂とも言うべきニューヨーク・メトロポリタン歌劇場で上演された新しい作品。歌劇「ラ・ボエーム」は、今回で4回目の鑑賞だった。
プッチーニの代表作品は「ラ・ボエーム」(1896年初演)と「トスカ」、「蝶々夫人」の3曲と言われている。
なかでも「ラ・ボエーム」はプッチーニの最高傑作としてのみならず、プッチーニ作品の中では最もロマンティックなオペラで、オペラ最高の愛と悲しみの物語といわれている。
2006年トリノオリンピックで荒川静香(あらかわ しずか)が、日本の女子フィギュアスケート選手として初めての金メダリストとなったが、その時大きく背中を反らせた「イナバウアー」の曲が歌劇『トゥーランドット』(<誰も眠ってはならぬ>)であり、プッチーニの作品であったことも忘れられない。
「パリに住む貧しい芸術家のタマゴたちの生活ぶりを背景に、若い恋人たちの純愛をテーマにした悲しい結末の青春物語。
若者たちが恋に落ちる場面から、喧騒、笑い、悩み、悲しい別れ、そしてヒロインの病死までが、息もつかせぬ流れのなかで展開する。
どこにでもいる等身大の人間が繰り広げるドラマゆえ、思わず涙を誘われる。プッチーニの抒情性と繊細さが見事に発露した傑作。」
(文章引用:音楽之友社 「スタンダード・オペラ鑑賞ブック イタリアオペラ 上」)
主な出演者
ミミ (貧しいお針子) (S)アンジェラ・ゲオルギウ
ロドルフォ(詩人) (T)ラモン・ヴァルガス
マルチェッロ (画家) (Ba)リュドヴィクテジエ
コッリーネ (哲学者) (B)オレン・グラドゥス
ショナール(音楽家) (Ba)キン・ケルセン
ムゼッタ(マルチェッロの恋人、ミミの友達)(S)アインホア・アルテタ
指揮:ニコラ・ルイゾッティ
演出:フランコ・ゼッフィレッリ
演奏:メトロポリタン歌劇場 管弦楽団・合唱団
全演奏時間:151分
収録:2008年4月5日
鑑賞して
*ありきたりの表現だが、最初から最後までプッチーニの素晴らしい愛の曲を聞くことができて最高。
*ヒロインのミミ役 アンジェラ・ゲオルギウのソプラノ、ミミと恋に落ちるロドルフォ役 ラモン・ヴァルガスのテノールの素晴らしさが耳に残っている。
ピアニッシモからフォルテッシモまでの幅広いダイナミックレンジを感情豊かに歌い上げる表現力と声量に圧倒される。
*イタリア語はオペラに相応しい言葉、このようなラブストーリーには相応しい言葉でないかと思った。
(意味はまるっきり分からないが、シチュエーションに相応しい表現ができる言語?)
*男性も女性も日本人にはむずかしい愛の表現をさりげなく演じる、少しも無理がなく自然な振る舞いとセリフ。
口ひげを蓄えた男が様になるシーン。息をつかせず進行して行くラブストーリー。
*ヒロイン ミミが結核でなくなる前に、恋人となったロドルフォに対しての言葉がわたしには印象的だった。
すなわち「わたしはあなたを 海のように深く、大きく愛している」という表現。
(一度、耳元でご婦人から聞いてみたいものだ。)
*このオペラは最初から最後までドタバタはなく、愛の行方、心の動きに感情移入して鑑賞した。
やはり世界中の人たちに愛されている作品は良い。
(写真:ステージ上の出演者の多さ、今回も人を乗せた2頭立て馬車が登場)
今から110年前に初演された作品だが、少しも色あせず今を生きるわたし達を楽しませてくれる古典的な作品は素晴らしい。
日本のご婦人方をとりこにした韓国のドラマ『冬のソナタ』をわたしは鑑賞したことがないので無責任なことはいえないが、110年の間、世界各国の人々を魅了してきたプッチーニの「ラ・ボエーム」には及ばないのではないかと思う。
わたしは2006年11月ミラノ スカラ座公演の歌劇「ラ・ボエーム」(お針子をかのソプラノ歌手:ミレッラ・フレーニ、ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮の名盤)を鑑賞したことがある。
その時の演出がフランコ・ゼッフィレッリで、今回のメトロポリタン歌劇場公演の演出家でもある。同じ演出家による「ラ・ボエーム」は、ミミとロドルフォが愛をささやく雪のシーンなどがよく似ていた。
(写真はすべてTV画面を撮影)
(参考:鑑賞した歌劇とその関連リスト)
Posted by tomato1111 at 00:05│
歌劇を鑑賞して