2010年05月21日

『筍流し』(たけのこながし)

チュウリップ畑-------旧暦45月ごろに吹く南風--------

古くは、「たかんな」と呼ばれていた「たけのこ」。

その語源は、「竹芽菜(たけめな) 」、「竹(たか)の菜 」ではないかといわれます。

菜とつくところからも、食用とされていたことがわかりますね。

ですが、やはり「竹の子」の方が、わかりやすく、親しまれてきたのでしょう。


その生長の早さは、なんと、一日に120センチも、伸びることもあるとか。

そこから、「竹の子の親勝り」ということわざも生まれました。

子が、親より優れていることのたとえに使われます。

でも、その生長のスピードは、親と同じぐらいになるまでのことです。

それを思うと、親に勝っているというよりも、一日も早く親に追いつこうとしているように思えるのです。


節目正しく、まっすぐに天をめざし、「君子」の異名さえ持っている竹。

その姿は、子ども心にも、あこがれを抱かせるものなのかもしれません。

筍(たけのこ)が生えるころの、強い南風を、『筍流し』といいます。

湿り気をおびた、あたたかい風です。

それは、筍たちの、あこがれと熱気をはらんでいるせいなのかもしれません。

  
2010.05.10      

       『センスを磨き、幸せを呼ぶ〜夢の言の葉〜』
         発行者:夢子 こと 山下 景子