2010年05月03日

「藤原インターナショナルコンサート」を鑑賞して…川崎・しんゆり芸術祭

コーラス藤原歌劇団の団員によるコンサート「藤原インターナショナルコンサート」を、昭和音楽大学 大劇場 テアトロ ジーリオ ショウワで5月1日(土)に楽しんだ。

藤原歌劇団はおよそ1000名の団員・準団員で構成され、その国籍も多様で外国籍の人も多く国際的である。
今回のコンサートも日本人ソプラノ歌手2名(1人はニューヨーク在住)、韓国籍のソプラノ歌手、ブラジル出身のテノール歌手、ソ連・ウクライナ出身のバス歌手という具合。


チラシDVDでの歌劇には親しんでいるが、ステージ上でプロのオペラ歌手が歌う歌は最高で、マイクなしで客席の隅々までその美声をとどろかす実力はコンサートの醍醐味。


ロミオとジュリエット」(グノー)、「トゥーランドット」(プッチーニ)、「ドン・ジョバンニ」(モーツアルト)、「カヴァレリア・ルスティカーナ」(マスカーニオ)の歌劇は視聴したことがあり、それぞれDVDを持っている。
しかし「イヴァン・スサーニン」(グリンカ)、「はかなき人生」(ファリャ)、「ラ・ファヴォリータ」(ドニゼッティ)は、初めての鑑賞で興味があった。
歌劇の世界は広いと実感!

 

司会と解説を務めた藤原歌劇団公演監督岡山廣幸氏の軽妙な司会は好意が持たれ、わたしは今回のコンサートで、彼から一つの言葉を教えられた。

それは、ヴェリズモ・オペラverismo opera)。

ウイキペディアによれば、『1890年代から20世紀初頭にかけてのイタリアオペラの新傾向である。同時代のヴェリズモ文学に影響を受け、内容的には市井の人々の日常生活、残酷な暴力などの描写を多用すること、音楽的には声楽技巧を廃した直接的な感情表現に重きを置き、重厚なオーケストレーションを駆使することをその特徴とする。そうした傾向をもっともよく示す作品として今日も上演機会が多いオペラとしては、ピエトロ・マスカーニカヴァレリア・ルスティカーナ』(初演1890)』とある。

 

歌手では、韓国のソプラノ歌手? 享美(チョウ・ヒョンミ)の透き通った爽やか歌唱とウクライナ出身のバス歌手 デニス・ビシュニャの歯切れのよい力強い歌唱法に惹かれた。

 

2時間にわたるコンサートのピアノ演奏は、美しい 星 和代さん。

日本オペラ振興会オペラ歌手育成部のピアノ講師とはいえ、いろいろなジャンルの曲を休まず鮮やかに演奏されているのをジッと見ていたが、素晴らしい演奏だった。

 

今回鑑賞した座席は、S席1階16列18番と、最高の席。
ステージが正面に広がり文句のない鑑賞ができた。
王侯貴族になった気分で、客席にいるわたしに向かって歌手たちは、わたしのためにコンサートを行っていると錯覚させられるほどだった。

 

余談だが、コンサートの帰りに「はるひ野駅」南口で小脇に「川崎・しんゆり芸術祭」の総合パンフレットを大事そうに抱えている若い女性が同じ電車から下車し、わたしの目の前を歩いていた。

なんだか、少しばかり嬉しくなった!

bn_artericca[1]
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Posted by tomato1111 at 00:05