2010年05月11日

「麻生郷土誌歴史年表」を上梓して…小島一也氏講演会

郷土誌年表本
麻生市民交流館 やまゆり 
が開館して今年の4月で3周年を迎えた。


その記念事業として、昨年の12月に自費出版の形で発表された「麻生郷土誌歴史年表」の著者 小島 一也先生『「麻生郷土誌歴史年表」を上梓して』と言う演題の記念講演が410日、やまゆりで行われた。

当日は早々と予約定員が一杯になるほどの人気で、2階の会議室は満員の盛況だった。


小島一也先生200麻生区に住んでいる年配者は、小島 一也先生(左写真)を知らない人はいないくらいの有名人。

麻生区の名門幼稚園「柿の実幼稚園」を昭和37年に創設し、現在は学校法人柿の実学園理事長を務めておられる。
わたしは同氏が川崎市議会議員として3期、議長まで務められた方という印象が強い。

 

昭和2年(小田急線開通の年)生まれと言うから今年で82歳と言う高齢にもかかわらず、2時間強の講演は資料を見るでなく、身振り手振りで熱っぽく話されていた。
驚くのは歴史の年代を明確にし、時系列に沿って事細かく解説される姿に、常人とは思えない記憶力と話術に驚嘆した。

 

主題は、王禅寺が如何に偉大な格式のあるお寺様で、古代鶴見川文化の発祥地、古代の博物館と評される「稲荷前古墳」(4-7世紀)周辺の豪族の私寺、古王禅寺。
小島氏は天平年間(770年)ごろに創建されたと推定されている。
王禅寺は36もの末寺を有しその中には国宝に指定されている観音堂を持つお寺さえあるという。

 

また百合ヶ丘にあった弘法松は、歴史的な史実や考察から 弘法大師御手植えになられた松であるというのが真実に近いロマンであると解説されていた。
弘法松の大きさは桁外れで、立木の上部は天に近く何時も風を切る音がしていたほどの高さだった由。(火災で焼失した。)


竹市理事長200

 

やまゆりを運営している「NPO法人 あさお市民活動サポートセンター」理事長の竹市八郎氏は、小島氏を
小島氏は麻生の生き字引のみならず、活動を通して実績を積み重ねてこられた方である。』と紹介されていた。

 




尚、評判の高い「麻生郷土誌歴史年表」は、上段から「西暦年号」、次に「麻生を中心にした郷土誌」、「日本史」、最下段に「世界史」と対比されたわかりやすい表記で、理解しやすい編集となっている。
そして見開きの左側には、コラム欄を設け、事象を更にわかりやすく詳説されているためとてもなじみやすい郷土誌に仕上がっている。

 

当初は自費出版でスタートしたがあまりの人気で、新百合ヶ丘エルミロード4階にある「有隣堂」で頒布されているが在庫僅少とのこと。