2010年02月09日

楽劇「サロメ」(Salome)

サロメ タイトル
NHKハイビジョンで「華麗なるメトロポリタンオペラ」特集が放映されていた。


2月1日は、新約聖書マタイ伝原作でオスカー・ワイルドの戯曲「サロメ」をリヒャルト・シュトラウスが作曲した作品。
初演は1905年ドレスデン宮廷歌劇場。

メトロポリタン歌劇場では100年前の公演で、あまりにも激しい踊りに上演禁止になったいわくつきのプログラム。


世紀末的頽廃(たいはい)を体現したちょっとあぶないオペラ。

濃厚な官能性の表出は、初演時に相当のセンセーションを巻き起こし、一時上演禁止にもなったという問題作。

特に後半は、サロメのヌード(?)ダンスに続いて、聖者の生首が舞台に登場、その生首に少女が接吻するのだから、相当の代物だ。
もとは『新約聖書』中の小さな一挿話が、オスカー・ワイルドによって異常性愛のデカダンスの世界に変貌し、さらにリヒャルト・シュトラウスの極彩色の音楽によって、少女のはかない「愛の悲劇」となった。

   (引用:ドイツ・オペラ(上) スタンダード・オペラ鑑賞ブック 音楽乃友社編)


サロメ250



サロメ(ヘロディアスの娘、ヨハナーンに尋常ならぬ憧れを抱く少女):カリタ・マッティラ(S)






ヘロデ王250




ヘロデ(ユダヤの王・領主):キム・ベグリー(T)





ヘロディアス(ヘロデ王の後妻、サロメの実の母):イルディゴ・コムロージ

ヨカナーン(幽閉されている洗礼預言者ヨハネ):ユーハ・ウーシタロ(Br)


演出:ユルゲン・フリム

管弦楽:メトロポリタン歌劇場管弦楽団

合唱:メトロポリタン歌劇場合唱団

指揮:パトリック・サマーズ

上演時間:114分   ニューヨーク メトロポリタン歌劇場

上演:2008.10.11 ライブ録画

 

サロメとヘロデ王350


サロメはシュトラウスの理想であるイゾルデの声を持つ少女で、壮大な音楽に乗せて難曲を歌わねばならない難しい配役。

今回のサロメ役を演じたカリタ・マッティラは、1960年生まれのフィンランド出身ソプラノ歌手で、熟女の49歳で少女役を演じている。





踊り250サロメ2250

圧巻は、ヘロデ王がサロメに踊りを求めたところ、サロメヨカナーンの生首を銀の皿に載せてくれればという条件で引き受ける。

その踊りが問題の過激なもので、今回メトロポリタン劇場では完全なフルヌードで踊ったという情報があるが、NHKの本番組ではその部分がカットされているので、一抹の寂しさがある。




サロメと生首350
このサロメの踊りは、リヒャルト・シュトラウスの管弦楽名曲の定番となっている。


わたしはサロメの定番である1974年ウイーン国立歌劇場で上演された「サロメ」(テレサ・ストラータスが演じた)(カール・ベーム指揮、ウイーン・フィルハーモニー管弦楽団)を持っている。

 (参考:前回鑑賞した歌劇「サロメ」
 (参考:鑑賞した歌劇とその関連リスト
 (写真は、TV画面を撮影した)