<風俗>
昔の「ちょうずば」(便所)は、農村の自給肥料「しもごえ」(人糞尿)の生産場所ともいえる。
月に1,2回肥樽(こえだる)に汲みあげる、肥びしゃくの動作も慣れたもの、子供たちの成長をみる尺度にもなる。肥樽を一本棒(天秤)の両端につるして肩でかつぎ調子を取りながら程離れた「しもや」の大きな「肥だめ」に運ぶのが名人芸!
腐熟した頃、野菜などの速効肥料として用いたり追肥にも登場してふるさとでは大切な肥料だった。本名「人糞尿」下(しも)からできた肥(こやし)なので「下肥(しもごえ)」呼び名は「ゲス」。
“下肥は ゲスというほど ゲスでなし”
<宝典>
シモゴエ「下肥」:人糞尿の肥料。大体窒素5%内外を含む速効性肥料で、肥効は硫安に伯仲す。一般に貯蔵して十分腐熟させて施用す。(大辞典)
(管理人注:当地では「ゲス」という呼び名は使わず、「下肥(しもごえ)」が一般的だった。)
(周囲の20-30代の若者に、「下肥(しもごえ)」を知っているか聞いたところ、一人も知らなかった。今は死語となったのか!)
(出典:ふるさとの風俗宝典 土方恵治著)