高樹のぶ子氏が日経新聞朝刊に連載中の新聞小説「甘苦上海(がんくうしゃんはい)」が面白い。かって日経新聞朝刊に連載されて、新聞が届くのが待ち遠しかった渡辺淳一氏の「愛の流刑地」「失楽園」に匹敵する面白さがある。
文章が簡潔で歯切れがよく、登場人物の会話も、ズバッと表現されて、さすがは芥川賞の選考委員を務めている高樹氏だと感心している。
中年女性の恋物語と理解し、わたしの知らない女性の心理や考え方、捉え方にとても興味が湧く。(日本を離れた上海の地で、人生の半ばを過ぎた女性が、それまで自分を支配していた固定観念を打破して、日本ではできないような思い切った行動に出ている主人公の一挙手一投足にとても興味が湧く。)
今やこの小説が固い日経新聞のわたしのオアシスになっている。
(参考:気になる新聞連載小説)