日本経済新聞朝刊でこの秋から新しい連載小説が始まった。高樹のぶ子氏の意欲的な小説だ。
日本経済新聞の朝刊には、過去にも多くの意欲的な小説が掲載された。例えば、渡辺淳一氏の「失楽園」、最近では映画にもなり新百合ヶ丘の地名が出てきた「愛の流刑地」などだ。
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日本経済新聞朝刊でこの秋から新しい連載小説が始まった。高樹のぶ子氏の意欲的な小説だ。
日本経済新聞の朝刊には、過去にも多くの意欲的な小説が掲載された。例えば、渡辺淳一氏の「失楽園」、最近では映画にもなり新百合ヶ丘の地名が出てきた「愛の流刑地」などだ。
今回の高樹のぶ子氏の作品タイトルは「甘苦上海(がんくうしゃんはい)」。
渡辺淳一氏の不倫を主題にした「愛の流刑地」は、50歳過ぎの男性が主人公だったが,高樹のぶ子氏の「甘苦上海」は、51歳のビジネスウーマンが主人公であり、男と女の絡みを描く作品ではないかと、勝手に思っている。(なぜなら作品がスタートして間もないため、ストーリの展開全貌が現時点では未知数だからだ。)
毎朝配達されてくる日経新聞の朝刊を楽しみにして、先ず「甘苦上海」に目を通すというのが、いい年をしたおじいさんの秘かな楽しみになってきた。これからの展開が楽しみだ。
会社でも重役・役員たちも毎朝必ず日経新聞に目を通していると思うが、同じ心境ではないかと推察している。
(登場人物)
早見紅子(51歳W):日本でエステ店経営に成功し、中国上海でもエステ店を5店展開中。自分に欠けているのは恋であり、男性であると気づき女として冒険に乗り出す。
石井 京(39歳M):元新聞記者で流れるように上海に来た。中国の大学で博士論文を書いているエゴイスト。離婚歴あり。
周敏(24歳、W):上海生まれの中国人女性。日本の大学を卒業して上海に戻っている。京の恋人。
(作者の言葉)
私も今回「甘苦上海」で、紅子さんを恋愛の冒険者にして、彼女の肩に留まった小型カメラのように、追跡してみたいと思っています。
「上海をどうとらえるのか」などの大上段なテーマなどどうでもよく、私の関心は、この荒々しい大都会のなかで、彼女の心と体の冒険だけにあります。
なぜなら、紅子の願望は私の願望であり、上海という異国でしか実行できないものだからです。
高樹のぶ子(たかぎのぶこ)
1946年、山口県防府市生まれ。
山口県立防府高等学校、東京女子大学短期大学部教育学科卒業後、出版社勤務を経て、1980年「その細き道」を「文學界」に発表、創作活動を始める。
1984年「光抱く友よ」で芥川賞、1999年「透光の樹」で谷崎潤一郎賞を受賞し、「透光の樹」は、2004年映画化もされている。他、多数執筆。
2001年より芥川賞選考委員、2005年より九州大学アジア総合政策センター特任教授(アジア現代文化研究部門)を務める。