イギリスの文豪 ウイリアム・シェイクスピア原作、イタリアのオペラ作曲家ヴェルディが作曲した歌劇「マクベス」を自宅で鑑賞した。作品は、1987年にベルリン・ドイツ・オペラ歌劇場で収録された古典的な歌劇で、上演時間は2時間半。
オペラというと歴史劇やロマンティックなメロドラマが一般的だが、この「マクベス」は異常な性格を持つ登場人物の異常な心理状態・感情の動きの人間関係を描いたもの。
イギリスの文豪 ウイリアム・シェイクスピア原作、イタリアのオペラ作曲家ヴェルディが作曲した歌劇「マクベス」を自宅で鑑賞した。作品は、1987年にベルリン・ドイツ・オペラ歌劇場で収録された古典的な歌劇で、上演時間は2時間半。
オペラというと歴史劇やロマンティックなメロドラマが一般的だが、この「マクベス」は異常な性格を持つ登場人物の異常な心理状態・感情の動きの人間関係を描いたもの。
魔女の予言を信じたマクベスと夫人は、ダンカン王やバンクォーを殺す。
しかし罪の意識に苛まれた二人は、次第に錯乱していく。
再び魔女の予言を聞いたマクベスは、その予言通りにマクダフに倒される。
<出演者>
マクベス:レナート・ブルゾン(スコットランドの貴族)(Br)
マクベス夫人:マーラ・ザンピエリ(悪女の典型で、夫より権力を愛する女性)(S)
バンクォー:ジェームズ・モリス(スコットランドの貴族で、マクベスの友人)(Ba)
マクダフ:デニス・オニール(スコットランドの貴族、最後にマクベスを成敗する)(T)
<指揮>
ジュゼッペ・シノーポリ
<演出>
ルカ・ロンコーニ
<演奏・合唱>
ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団、合唱団
2時間半の歌劇を自室で一人で見ていると、睡魔に襲われることがある。
単調なストーリーの進行が続くとそうだが、この歌劇は刺激的だったために集中した。
指揮者のシノーポリが凄い。
ある解説によれば、『単にその音楽の美しく巧みな再現という次元をはるかに超えて、まるで脳外科医のような手つきで音楽の頭蓋骨を開き、その中に内蔵されている感情やドラマを取り出し、これを再び一つの生きた有機体として再構成するのだ。旋律はただ流麗に歌うだけでなく、しばしば大きなリタルタンドやアッチェレランドで伸縮し、立ち止まり、考えながら進行していく。…』と表現している。 (注:リタルタンド=次第に遅く、アッチェレランド=次第に速く)(音楽用語)
完全に歌劇へ感情移入して、体が音楽を指揮しているように受け取れた。
またステージもシンプルそのもの。
ドラマの背景や内容を具体的に説明するような大道具や飾り付けが一切ない。
曲は、何もない暗い空間の中で進行し、展開される。
2時間半の歌劇の進行に対して、ただ暗い空間がステージである。
主役たちが身につける赤いマントと暗い空間で進行する。赤と黒を基調とするシンプルな抽象的なもの。
「黒はマクベス夫妻の邪悪な性格と野心の象徴であり、赤は地を象徴する色」で、これがマクベスの基本的な要素になっている。
このマクベスを鑑賞したのは、二回目。
しかし新たな感激と発見があるのが良い。
(参考:オペラガイド126選 成美堂出版)
やまざる
川崎市黒川(当時の住所表示)の農家に生れる。
来世も菩提寺である黒川の西光寺で、永遠の眠りにつく。
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