ドイツの偉大な作曲家リヒャルト・ワーグナー(1813-1883)の超大作歌劇「ニーベルングの指環」。これは着想から26年を要して完成された歌劇。
序夜(ラインの黄金)(平成19年10月鑑賞)・第一夜(ワルキューレ)(平成19年12月鑑賞)・第二夜(ジークフリート)(平成20年6月鑑賞)・第三夜(神々の黄昏(たそがれ))からなる4部作。
今回鑑賞したのは、完結編の第三夜「神々の黄昏」。
ドイツの偉大な作曲家リヒャルト・ワーグナー(1813-1883)の超大作歌劇「ニーベルングの指環」。これは着想から26年を要して完成された歌劇。
序夜(ラインの黄金)(平成19年10月鑑賞)・第一夜(ワルキューレ)(平成19年12月鑑賞)・第二夜(ジークフリート)(平成20年6月鑑賞)・第三夜(神々の黄昏(たそがれ))からなる4部作。
今回鑑賞したのは、完結編の第三夜「神々の黄昏」。
「3日とひと晩の序夜のための舞台祭典劇」とも呼ばれ、全体を上演するには4晩かかる(休憩を含まない連続上演時間は、16時間を越える)歌劇。
今回の作品のサブタイトルは、「指環の呪いが英雄を襲い、神々に終焉(しゅうえん)が」とある。
出演
ジークフリート(ジークムントとジークリンデとの間に生まれた若者):ジークフリート・イェザレム(T)
グンター(ライン河畔のギービヒ家の当主):アンソニー・ラッフェル(B)
アルベリヒ(ニーベルング族の小人):エッケハルト・ヴラシハ(Br)
ハーゲン(アルベリヒが人間女性に産ませた息子。グンターの異父弟(Br)
ブリュンヒルデ(ヴォータンの娘。ジークフリートの妻):ヒルデガルト・ベーレンス(S)
グートルーネ(グンターの妹。ジークフリートと結婚する):ハンナ・リソフスカ(S)
ヴァルトラウテ(ヴァルキューレの一人。ブリュンヒルデの妹):クリスタ・ルートヴィッヒ(Ms)
指揮:ジェイムズ・レヴァイン
演出:オットー・シェンク
管弦楽団:メトロポリタン歌劇場管弦楽団
劇場:ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場
製作:1990年4月
作品概要
タイトルの「黄昏(たそがれ)」が示すとおり、英雄が、世界が凋落(ちょうらく)していく過程のオペラ。序夜の「ラインの黄金」で全くの無から世界が始まり、この第三夜(完結編)で、炎と洪水によって何もかもなくなり、原始の状態戻るというストーリー。
(この項出典:ドイツ・オペラ下 音楽之友社)
既に超大作歌劇「ニーベルングの指環」は、昨年の秋から 要約編(これは全編を鑑賞すべきどうかを判断するために見たもの)、序夜(=2時間40分)、第一夜(=4時間)と第二話(=5時間)を鑑賞しており、今回の第三話(4時間40分)であり、要約編を除いても演奏時間は16時間20分にも及ぶ化け物歌劇。
まともにチャレンジしたら気が狂いそうなので、今回も先輩のお宅の素敵な部屋で、気のおけない3人の先輩達とワインを片手に、おいしいおつまみ(完熟イチジクと生ハム・ブルーチーズなど)をつまみながらの肩の力を抜いたリラックスムードで鑑賞した。
スクリーンの歌劇にあわせ、世界情勢、日本の官僚機構の問題点などを軽く話題にする。特にパキスタンの政情不安定が及ぼすイスラムの世界への影響、近隣の国々への影響に杞憂する意見が多かった。
これがワーグナーのオペラ「ニーベルングの指環」のストーリーと同じく、現世界の凋落(ちょうらく)に結びつく可能性についても話題になった。
何はともあれ、あの憧れのニューヨーク・メトロポリタン劇場のTV映像録画を意識したという舞台装置と進行は、オペラのものすごさを語る素晴らしいもの。
また指揮がこれまたジェイムズ・レヴァインで、言うことなし。
これで要約編を含めて5回にわたるリチャード・ワーグナーの超超大作「ニーベルングの指環」をようやく鑑賞した。
わたし達は作品を鑑賞しただけだが、この作品が生まれるまでに26年もの長い歳月がかかったという事実があり、今更ながらドイツ人の緻密さとその執念に敬服する次第。
(タイトル写真:オペラガイド126選 成美堂出版)
やまざる
川崎市黒川(当時の住所表示)の農家に生れる。
来世も菩提寺である黒川の西光寺で、永遠の眠りにつく。
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