2008年09月20日

歌劇「エフゲニ・オネーギン」

エフゲニー・オネーギン1ロシアのチャイコフスキーが1877-78年、38歳の時に作曲した彼の代表作オペラ「エフゲニ・オネーギン」を鑑賞した。

 

1820年代、ロシアの片田舎とサンクトペテルブルグが作品の舞台。

 

チャイコフスキーの叙情的な美しいメロディーが、最初から最後まで流れる全3幕、演奏時間2時間38分の作品。


エフゲニー・オネーギン2第一幕は、タチヤーナとオリガの二人の若い娘とオリガの恋仲の青年 レンスキー、レンスキーに連れられてきたダンディなオネーギンの間の、男女の間の甘いストリーで進行。

 

第二幕は、ロシアの作品らしい華やかな舞踏会で幕が開く。オネーギンがオリガを誘い踊る。これに怒ったオリガの恋仲のレンスキーが、オネーギンに決闘を申し込む。そしてオネーギンが決闘でレンスキーを撃ち殺してしまう。

 

第三幕は、グレーミン公爵邸で開かれていた舞踏会に、憂さ晴らしにやってきたオネーギンだった。そこで見たものは、昔知り合った田舎娘のタチヤーナが、見違えるような大人になり、屋敷の夫人におさまり、社交界の花形になっていたことだった。オネーギンは、タチヤーナに激しく恋心を燃え上がらせ、口説き、自分と結婚するように哀願する。一時はタチヤーナも迷い激しく動揺するが、結局は申し出を断る。オネーギンは屈辱と絶望のどん底に突き落とされて幕となる。

 

出演者

ラリーナ(女地主、未亡人):ジーン・クラフトー(MS)

タチヤーナ(ラリーナの姉娘、後にグレーミン公爵夫人):ミレッラ・フレーニ(S)

オリガ(ラリーナの妹娘):サンドラ・ウオーカー(A)

エフゲニ・オネーギン:ヴォルフガング・ブレンデル(Ba)

レンスキー(青年詩人):ペーター・ドヴォルスキー(T)

グレーミン公爵:ニコライ・ギャウロフ(B)

 

指揮:ブルーノ・バルトレッティ

演奏:シカゴ・リリック・オペラ・管弦楽団/合唱団/シカゴ・シティー・バレエ団

収録:1984年9月、シカゴ・リリック・オペラ・ライブ収録

 

タチヤーナ役のミレッラ・フレーニは、歌劇鑑賞初心者のわたしでも、その名前は覚えている。

あのボエームのミミ役、フィガロの結婚のスザンナ役、マダム・バタフライの蝶々夫人役などで、素晴らしいソプラノの歌唱力と演技力で記憶に焼きついている人。

 

この「エフゲニ・オネーギン」でも主役級のタチヤーナの役を見事に演じている。

 

第二幕と第三幕で展開するバレエのシーンは、実に見事だ。

アメリカ・シカゴ・シティーバレエ団の演技だが。

 

                  (写真:オペラガイド126選 成美堂出版)