2008年08月14日

『百日紅』(さるすべり)

百日紅の花 みのり公園 

---ミソハギ科の落葉高木---

 

つるんとした木肌。

木登りの得意な猿でも、滑ってしまうだろうな……ということで、

この名がつきました。

 

(左写真:宮添みのり公園で撮影)


白百日紅 畑 

中国南部原産の木ですが、鎌倉時代以前には、日本に伝わっていたと

いわれます。 

 

当時の言葉では、「滑る」は「なめる」。 

ですから、「さるなめり」といったそうです。(左写真:わたしの畑で撮影) 

 

〜足引の 山のかけぢの さるなめり すべらかにても 

  よをわたらはや〜 (藤原為家) 

 

猿滑」とも書きますが、「百日紅」は漢語。 

 

そのまま音読みして、「ひゃくじつこう」ともいいます。

紅色の花が、百日近くも、咲き続けるからですね。 

その百日は、ちょうど暑さの厳しい7月から9月ごろ。 

 

なのに、暑さなど苦にもしないといった表情で、涼しげに咲いています。 

まるで、やわらかなフリルのような花びら。 

 

心にさわやかな風を呼んでくれるようです。

 

 (出典: 『センスを磨き、幸せを呼ぶ〜夢の言の葉〜』

                     発行者:夢子 こと 山下 景子)