2008年07月10日

義経千本桜 歌舞伎の世界

義経千本桜カタログ74回歌舞伎鑑賞教室が、国立劇場で開かれ初日の舞台を観劇した。

 

今回は、舞台上での「歌舞伎のみかた」と言うタイトルで役者澤村宗之助による解説が行われた。それに引き続き有名な「義経千本桜 河連法眼館(かわつらほうげんかん)の場」。

 

義経千本桜」は、歌舞伎の三大傑作とされる「仮名手本忠臣蔵(かなてほんちゅうしんぐら)」「菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)」と並び評される名作歴史劇。


ストーリーは、源義経が兄の頼朝に追われて吉野山にある河連法眼館にかくまれているところからスタート。愛人の静御前佐藤忠信に付き添われて到着すると、本物の忠信は既に義経のもとについていた。それまで静御前を護っていた忠信は、実は狐の子が化けていたもの。静が持つ「初音の鼓」の皮に使われた狐を親に持つ子狐で、親狐を慕って静とともに来たのだ。静はそれまで近くにいなかった忠信(即ち子狐)を、「初音の鼓」を打つと何処からともなく現われてくる。義経は親狐を慕う情愛に感激し、狐忠信に鼓「初音」を与える。それに応えた狐忠信は、義経への夜討を企む悪者たちを通力で懲らしめ、鼓とともに虚空に舞い上がり故郷へと帰って幕となる。

 

狐忠信(源九郎狐):中村 歌昇

義経:中村種太郎

静御前:市川高麗蔵

 

この歌舞伎の主人公は、親孝行な狐が化けた「狐忠信」。

親狐の皮が張られた「初音の鼓」を慕って、源義経の忠臣佐藤忠信に変身し、その鼓を持って一人旅をする静御前のお供をする子狐。

人の姿でも実は狐。思いがけない所から突然出たり消えたり、身軽な動作や、狐のような手振りや発生などが多いに楽しませてくれる。

ぼんやりステージを見ていると、いつのまにか「狐忠信」が現われており、目をこすることがたびたびあった。

 

舞台で演じられる子狐の動きを見ていると、主従の関係を重視する狐の姿、親子の情愛を大事にする狐の姿に、狐を借りて観るわたし達の心を打つ芝居の素晴らしさに思わず感動する。

 

解説に依れば、歌舞伎は400年の歴史を持つ、日本の伝統演劇とある。

歌舞伎に切っても切れない「花道」。これは既に300年の伝統的な舞台の一部だが、この観客と俳優をひきつけるものとしての実績があるが、これに目をつけたロシアの演出家が1920年ごろ(88年前)に真似をし西洋諸国でこのアイデアが使われるようになったとか。

 

また歌舞伎の「廻り舞台」も日本では250年も前に発明されて実用化されているが、外国では19世紀の末に、ドイツの演出家が歌舞伎から学んで応用されているとか。

かように歌舞伎が西洋演劇に与えた影響は小さくないよし。

日本人の頭脳は素晴らしい!!

  (参考:歌舞伎 その美と歴史・・・河竹登志夫)

 

 (参考:元禄忠臣蔵 松本幸四郎


Posted by tomato1111 at 00:05│忙中閑