昨年の夏に発足した福田内閣、福田首相が掲げるものの一つに「200年住宅」がある。
今までの日本の個人住宅は一般に木造であり、給与所得者が銀行から高額の融資を受けて建築し融資の返済が終了した頃には、いろいろな事情(子供が住まず空家になる、間取りの変化、建物の劣化等)により壊されて住宅寿命は短命なのが多い。
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昨年の夏に発足した福田内閣、福田首相が掲げるものの一つに「200年住宅」がある。
今までの日本の個人住宅は一般に木造であり、給与所得者が銀行から高額の融資を受けて建築し融資の返済が終了した頃には、いろいろな事情(子供が住まず空家になる、間取りの変化、建物の劣化等)により壊されて住宅寿命は短命なのが多い。
また鉄筋コンクリートのビル・マンションでも通産省の統計によれば、50年未満で壊されているのが現状だ。
即ち「ビルドあんどスクラップ」。
建てては壊すという建築業界が喜ぶ構図になっている。
ひるがえって欧米では、平均100年以上も建物を使っている。
ドイツなどでは新築よりもクラシックな古い建物・部屋のほうが、市場では高値で取引されているという。
そこに降って湧いたような政府の「200年住宅」構想。
今まで100年住宅と言う言葉でさえ、一部の人が唱えていたに過ぎなかったのが、ここにきて「200年住宅」とは、驚きだ。
まず100年住宅についての建築学的な基礎を確立してから取り組んでも遅くは無いと思うが、一気に飛躍して「200年住宅」と聞くとめまいがする。
まず優先的に取り組まなければならないテーマは、地球に優しい地球温暖化に対応した住宅だと考える。
産業界での地球温暖化対策は、かなり進んでいるが最も遅れているのは、住宅・家庭の対策では無いだろうか。
現在の木造住宅での暖冷房は、高気密・高断熱対応が普及したために、昔よりはるかにエネルギー消費は少なくなっている。
とはいえ、ペットボトルハウスと呼ばれるように住宅の周囲にわずか数センチメートルの断熱材で囲み、更に気密をよくするためにビニール等で外周を囲みテープで止めるような住宅では、真の地球に優しいものとはいえないのではないか。
夏にせっせと冷房したエネルギーは、何処に行くのか?
冬にせっせと暖房したエネルギーはどこに行くのか?
室内にエネルギーをためるための工夫、エネルギーを屋外に出さない対策が不充分では無いだろうか?
最近の情報によれば、ドイツでは木造住宅で既に「無暖房住宅」が販売されているという。
木造住宅なので室内にはエネルギーを蓄積するものは無いが、熱を逃さないために建物の外周におよそ40cmもの断熱材を使っている。
室内で発生した熱は少しも逃さない仕組み。熱源はそこに住む人間が出す体熱と、TVや冷蔵庫等の電気製品が出す排熱だけ。
最も理想的な住宅は、躯体にコンクリートを使いその外周に10cm以上の無機質な断熱材で取り囲んだ「外断熱住宅」だ。
室内で発生したエネルギーは、熱伝導率が低いコンクリートに蓄積され、そのエネルギーを外部に出さない仕組みを作ることが最も大事だと考える。
現在のヨーロッパのコンクリート住宅は、法律で「外断熱住宅」が義務付けられている。
日本で建築許可が下りる内断熱方式の建物は、違法建築として認められていない。
そのため日本の一般的なマンションやビルのような内断熱方式は存在していない。
住む人の健康を優先し、そして地球に優しい住宅を目指す方向で、政府の「200年住宅」を策定すべきだと考える。
(お断り:この稿は、すべて管理人の個人的な見解を示したものである。)
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