2008年01月11日

歌劇「仮面舞踏会」

キス平成19年の最後になる歌劇を鑑賞した。

今回で二度目になるジュゼッペ・ヴェルディー作曲の歌劇「仮面舞踏会」。

事前に改めて登場人物とその関係、あらすじを解説書で頭に入れて鑑賞した。

今回の作品は名盤と位置づけられる作品だ。


ジェームズ・レヴァイン150出演者は平成19年9月になくなった(1)イタリアの名テノール歌手「ルチアーノ・パヴァロッティ」がスエーデン国王を演じ、(2)指揮者はかのメトロポリタン劇場のジェイムズ・レヴァイン(左写真、(3)場所はニューヨークのメトロポリタン劇場の豪華なステージという最高の組み合わせ。それに(4)イタリアのヴェルディーが作曲した曲が2時間強流れるという夢のような舞台の1991年ライブ収録版。

 

なんという贅沢な歌劇か!

自分の目の前で、いままさに豪華なステージでオペラ歌手が素晴らしい声を披露しているのだと錯覚する。

スクリーンには(イタリア語を理解できない自分のために)日本語のテロップが入り、歌手の細かな表情が手に取るようにわかるので、オペラグラスは不要。

 

本物を鑑賞することのすばらしさ!

本当に贅沢な時間が過ぎていく。

 

アプリール・ミッロ150甘い独特のよく響き渡るパヴァロッティの声、それに負けず劣らずの国王の秘書役・レナートを演じるバリトンのレオ・ヌッチとレナートの妻を演じるソプラノのアプリーレ・ミッロ(左写真)の二人が素晴らしい声を聞かせて舞台を多いに盛り上げる。

 

壮大なスケール感を持つ、ヴェルディーが開拓した「イタリア的グランドオペラ」の傑作。実によく練られたオペラで、効果的なアリアとアンサンブルの絡み、登場人物の音楽的対比など、ひじょうに凝っていて聴けば聞くほど味わいの出る逸品だ。妻の不倫相手である自分の上司に復讐するため暗殺が行われるのが、タイトルになっている「仮面舞踏会」の会場というわけだが、暗殺があるからといって陰惨な印象はなく、むしろ人々の葛藤が気高く描かれていて美しい。』(この項出典:スタンダード・オペラ鑑賞ブック イタリアオペラ(下) 音楽之友社=編)

 

筋は分かっていても、歌劇は何回鑑賞しても、その都度に新しい気持ちでわくわくしながら鑑賞できる素晴らしい芸術だ。