2007年11月29日

地中海クルーズの思い出

イタリア国旗昔 退職と還暦を祝って、妻と二人で地中海を船でめぐるクルーズに行ったときのこと。イタリアの新造豪華客船 MSCオペラ号(58,600トン、乗客2,150名、878室、全長251m)という巨大な客船に乗った。 


オペラ号全景600船底の船室からデッキまで11階のエレベータが9基着いているほどの高さ。

船内のバーは9ヶ所、プール2ヶ所、食堂は4ヶ所で24時間営業、食べ放題。

診療所、図書室、映画館、ディスコ、ジム、カジノまで一つの集落だ。

 

全長251mという船の大きさを想像してください。11階まであるエレベータが付いているという大きさを想像してください。

 

船室200私たちの部屋は、10階のベランダつきツインルーム。(写真参照

 

地中海をイタリアのジェノアから出発して、ナポリ、シシリア島、チュニジア、スペイン・バロセロナ、フランス・マルセイユ、ジェノアに戻るという9泊10日のコース。

 

出発前に旅行社に電話をして、船の進行方向に向かって、左側の部屋を予約した。

何故なら部屋のベッドに横なって寝ていても、常に窓の向こう側に陸地が見える(はずだ)からだ。

 

プールほか250

 

大きな船なので、揺れはほとんどなく快適な船旅が続いた。

旅行荷物はすべて自室に置き、朝目覚めると次の寄港地に停泊していることが多く、体一つで下船して英語の観光ツアーバスに乗り、観光する。夕方、船に戻り夕食を取り、船で宿泊というからだに楽な海外旅行。

 

(写真:船上12階部にあるプールや日光浴用デッキ、散歩用歩道)

 

 

 

劇場250

夕食後の8時ごろから800人収容可能な船内の大きな劇場で、殆んど毎日ステージ上で催し物が開かれている。一流の芸人が、乗客の退屈しのぎに出し物を披露する。

 

わたし達も特別なことが無い時は、劇場に行って演芸を楽しんでいた。

 

ある日、ビキニのお姉さん方がラインダンスをするという情報を聞きつけて、早々と劇場に行き、最前列から2番目の真ん中に席を取り、目の前で繰り広げられるイタリアお姉さんの裸を楽しんでいた。(写真:船内の大きな劇場)

 

ラインダンスの後、トークショーが始まった。

多国語を操る芸人が、ステージ上で何故かジッと私を見ていることに気がついた。

すると彼は私を指差して、「そこにいる日本人の紳士よ!恐縮だが今すぐ、ステージに上がってほしい。」と言うではないか。

 

私の前後左右はヨーロッパからの熟年夫婦やアメリカからの夫婦で、日本人らしき人は私以外いない。

 

なにっ、この船の中にわたしたちのことを知っている人がいるはずが無い、恥を掻いても恥ずかしいことは無いと 意を決してステージに上がった。

 

芸人はいろいろな芸の説明を各国語で説明するが、日本語はしゃべれないのでわたしを日本人と見込んで通訳をさせられたのだ。

 

ステージ上の自分250 これまた彼のいっている言葉をすべて理解できるはずが無いので、意訳し適当な日本語で、ステージ上からホールに集っている日本人に対して、堂々と通訳をした。ライトがわたしに当たる。おもむろに通訳をする。何故か落ち着いて、あせることなく堂々と胸を張ってマイクに向い日本語を話した。

 

劇場のステージ上はライトが当たっているが、客席は暗いため観客の顔が良く見えないせいもあった。(写真:左側に立っている男がわたし)

 

翌日レストランで朝食をとっていると、わたしの所へ何人かの日本人が来て「夕べ、ステージに上がった方ですよね。はじめから打合せをしてあったのですか?」などと聞かれた。

あれ以来、同じ船に乗り合わせていた何人かの日本人の中で、一躍わたしは有名人になった。

 

旅の恥は掻き捨てと思い、外国のお姉さんの立派なお尻を見ようと劇場の前に座ったために、広いステージ場に上がるというとても良い思い出ができた。

思いがけない地中海クルーズでの楽しい出来事だった。

 

せっかくの気楽なクルーズで、イギリス紳士・淑女のような堅苦しい旅はしたくはなかったので、陽気なイタリアの船会社が運行している旅を選択したのだ。