***実在の詩人シェニエと伯爵令嬢の永遠の愛***
初めて聞く名前の歌劇「アンドレア・シェニエ」を鑑賞した。
主催者には大変失礼であったが今回は、この歌劇について事前の学習を充分にすることができず、頭の中が殆んど空っぽの状態で鑑賞した。
***実在の詩人シェニエと伯爵令嬢の永遠の愛***
初めて聞く名前の歌劇「アンドレア・シェニエ」を鑑賞した。
主催者には大変失礼であったが今回は、この歌劇について事前の学習を充分にすることができず、頭の中が殆んど空っぽの状態で鑑賞した。
演奏時間は2時間を切る116分、4幕の歌劇。
舞台はフランス革命前夜の不穏な情勢の中でストーリーが展開する。
ステージにはあの3色のフランス国旗が掲げられ、落ち着いた渋い色調のヨーロッピアンカラーの背景と華やかな貴族の服装に身を包んだ登場人物が、舞台の時代背景を良くあらわしている。
題名になっている愛国的な詩人 アンドレア・シェニエを演じていたプラシド・ドミンゴがあぶらののった44歳の時の舞台。彼の素晴らしいテノールと整ったスペイン人のマスクから繰り出す声は、見る人を魅了してやまない。
またシェニエを愛する伯爵令嬢 マッダレーナ・ディ・コワニーを演じたアンナ・トモア・シントウのこれまた素晴らしいソプラノがプラシドと共に舞台を盛り上げる。マスクも容姿も美しいアンナ・トモア・シントウ。
愛の二重奏を歌い上げる二人は圧巻。
見る人をいつのまにかストーリーに引き込んでいく。
格調高い素晴らしい歌劇だ。
最初から最後まで穏やかな美しいメロディに包まれて進行して行く舞台。
あらすじや出演者の役割などを知らぬまま鑑賞したが、とても心地よく感じられた歌劇だった。
こんな素晴らしい曲を作ったイタリアのオペラ作曲家 ウンベルト・ジョルダーノ(1867-1948)は、悲しいかなあまり知られていないが、彼の最高傑作といわれるこの歌劇「アンドレア・シェニエ」を鑑賞する機会を得たのは幸せだった。
いつも歌劇を鑑賞すると、作品の良し悪しを判定する物差しを持たない自分は、(知識を持たない自分は)、どの作品もすべてが素晴らしいと思う。
この隠れた歌劇「アンドレア・シェニエ」は、その中でもわかりやすくて気持ちの良い作品 革命に巻き込まれた詩人と貴族の娘の純愛が描かれた素晴らしい歌劇だった。
ただ最後の二人は捕らわれて牢獄のギロチンにかけられ、断頭台に消えていくという悲劇で幕を閉じるのだが。
正確には、捕らわれたアンドレア・シェニエを追いかけて、牢獄に来たマッダレーナ・ディ・コワニーは、女死刑囚の身代わりを申し出て、愛するアンドレア・シェニエと共にギロチンにかけられる。
(写真:オペラガイド126選 成美堂出版)
やまざる
川崎市黒川(当時の住所表示)の農家に生れる。
来世も菩提寺である黒川の西光寺で、永遠の眠りにつく。
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