イタリアの作曲家 ヴィンチュンツィ・ベルリーニ(1801-1835)の歌劇「ノルマ」を鑑賞した。
**ローマ人と巫女(みこ)ノルマとの禁断の愛がテーマ**
イタリアの作曲家 ヴィンチュンツィ・ベルリーニ(1801-1835)の歌劇「ノルマ」を鑑賞した。
**ローマ人と巫女(みこ)ノルマとの禁断の愛がテーマ**
*あらすじ*
キリスト誕生前、紀元前のガリア地方が舞台。
支配者のローマ人のガリア地方長官 ポリオーネと被支配部族ドルイドの巫女(みこ)ノルマとの禁断の愛がテーマ。
ローマ人ポリオーネは、子供までもうけたガリアの巫女の長ノルマを捨てて、若い巫女アダルジーザに走る。
この三角関係が主なテーマ。
アダルジーザがガリアの神を捨ててローマ人ポリオーネと愛を誓いそれを巫女の長ノルマに告白する。アダルジーザの相手がなんとノルマの恋人だったポリオーネと知ったノルマは悩む。この3人の心の葛藤がストーリーを占める。心の動きが素晴らしくよく表現される。
ノルマはポリオーネに、アダルジーザをあきらめるように求めるがポリオーネは受け入れない。
絶望したノルマは、ドルイドの掟に背いたことを告白し、ポリオーネとの間にできた子供二人を父に預ける。ノルマの父も母親の愛情には勝てないと子供を預る。そしてノルマは自ら火刑のいけにえになり死を選ぶ。ポリオーネもノルマの気高き精神に最後に気付き感動して自ら火刑台に身を投じる。
* 主な出演者*
ノルマ(ドルイド族の巫女の長):ジューン・アンダーソン(S)
ポリオーネ(ローマのガリア地方長官):シン・ヨン・アンダ(T)
アダルジーザ(ドルイドの若い巫女):ダニエラ・バルチェッローナ(MS)
オロヴェーゾ(ドルイド族の長、ノルマの父):イルダール・アブドラザコフ(B)
クロティルデ(ノルマの侍女):スヴェトラーナ・イグナドヴィッチ(S)
フラーヴィオ(ポリオーネの同僚):レオナルド・メラーニ(T)
指揮:ファヴィオ・ビオンディ
演出:ロベルト・アンド
合唱:ヴェルディー・フェスティバル合唱団
演奏時間:2時間40分
収録:2001年3月、イタリア パルマ王立劇場のライブ収録作品
深刻な内容のオペラだが、音楽は素晴らしい。
繊細で美しい響きがとても気持ちよく耳に入ってくる。
解説書に依れば、アリア(清き女神)が広く知られている、ベル・カント・オペラ(美しい歌唱法)の最高傑作とのこと。またノルマは、マリア・カラスの代表的なレパートリーの一つだったそうだ。(参考:オペラガイド126選 正美堂出版)
この作品は、収録されている音楽が素晴らしく心地よいのと、舞台の配色が落ち着いたヨーロッピアンカラーで、気持ちが良い。
また収録されたイタリアの都市 パルマは、サッカーの中田英寿司が所属していたサッカー倶楽部 パルマFCの本拠地でもある。しかしローマやミラノという大都市ではない街にあるパルマ王立劇場は、作品を見る限り客席が馬蹄形の5階席まである立派なもの。日本の小都市には、あのような立派なオペラ劇場は残念ながら無い。さすがはオペラ発祥の地 イタリア。文化の違いが歴然とある。
やまざる
川崎市黒川(当時の住所表示)の農家に生れる。
来世も菩提寺である黒川の西光寺で、永遠の眠りにつく。
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