2007年08月31日

『銀竹』(ぎんちく)

梅雨 ☆---------雨をたとえていう語。転じて夕立----------

 

 「氷柱(つらら)」のことも、『銀竹』といいます。

 光を浴びて輝く「氷柱」が目に浮かぶようで、美しい表現ですね。

 もうひとつ、激しく降る大粒の雨も、銀の竹にたとえられました。


 後から後から、音をたてて降ってくる雨……。

 その雨脚が、きらきら光って、なるほど、銀の竹が降ってくるようです。

 『銀竹』のような雨は、夕立に多いところから、夕立の異称ともなりま

 した。

 そういえば、「篠(しの)突く雨」という表現もあります。

 「篠」は、細めの竹類のこと。

 その「」を突き立てるように降る、大粒の雨のです。

 ほかにも、「車軸(しゃじく)の雨」「車軸流し」……。

 こちらは、車軸のように太い雨脚で降る、大雨のことです。

 なんといっても、『銀竹』という言葉のもたらす、情景の美しさは、格別

 ですね。

 突然、天がもたらした銀の竹林……。

 ひとときの幻影のような風景の中で、そっと、一息つく時間を、演出して

 くれたのかもしれません。

 

   (出典:センスを磨き、幸せを呼ぶ〜夢の言の葉〜第712葉 山下景子氏 メルマガ)