昔、昔、出張で行っていたアメリカ ニューヨークでの話。
ニューヨーク駐在の若い同僚と、顧客訪問をするためにニューヨーク地下鉄に乗っていた。アメリカの地下鉄のドア際に立っていたわたし達は、周囲に日本人らしき人がいないので気が緩み、日本語で他愛ないひそひそ話をしていた。地下鉄の騒音もあるので、声はひそひそ話といっても比較的大きな声だった。
昔、昔、出張で行っていたアメリカ ニューヨークでの話。
ニューヨーク駐在の若い同僚と、顧客訪問をするためにニューヨーク地下鉄に乗っていた。アメリカの地下鉄のドア際に立っていたわたし達は、周囲に日本人らしき人がいないので気が緩み、日本語で他愛ないひそひそ話をしていた。地下鉄の騒音もあるので、声はひそひそ話といっても比較的大きな声だった。
『あのねーちゃん、いいケツしているなー!』
と、思わず反対側のドアに立っている若い娘さんのほうを見ていった。
するとすかさず近くにいた白髪の品の良い外人の女性が、
『公衆の面前で、失礼なことを言うものではありません。』
と、わたし達二人に向って、厳とした日本語で言われた。
とっさに同僚と二人で、顔を見合わせて
『ご免なさい。失礼いたしました。』
と、日本語でその女性に頭を下げた。
まさか日本語が解かる外人が、わたし達の直ぐ隣に立っているとは思っても見なかった。
日本人同士の気の置けないたわごとに対して、外人からその場で注意を受けるとは思っても見なかったので、ただびっくりした。
それ以来、何処の国へ行っても気を許した日本語でのたわごとは、一切言わないことにしている。
髪の毛や目の色、皮膚の色から明らかに日本人で無いとわかっていても、この広い地球上には、日本語を理解する人が必ずいると思わなければならない。
それよりもまず、日本人として品格のある言葉を使わなければならないと考えている。
やまざる
川崎市黒川(当時の住所表示)の農家に生れる。
来世も菩提寺である黒川の西光寺で、永遠の眠りにつく。
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