2007年08月07日

恵比須としてのクジラ

浴衣久し振りに科学者のセミナーを拝聴する機会があった。

恵比須としてのクジラ」というタイトルで(財)日本鯨類研究所顧問 大隈 清治氏の講話だ。かっての日本は捕鯨大国だったが、今は行きすぎていると私は思うクジラ保護活動により、日本は調査捕鯨しか認められていない。子供のころは固くて歯で切れないようなクジラの肉を食べる機会があったが今は貴重な珍味・食材となった。


日本のクジラ日本では縄文時代から湾に入り込んだクジラや砂浜に打ち上げられたクジラを食べていたそうだ。

一口にクジラといっても、わたし達が頭に浮かべるクジラは、全長が25m前後もシロナガスクジラを筆頭にして10mを超えるような巨大な哺乳類としてのものではないだろうか。

しかもクジラを捕獲するということは、船団を組んで南極あたりまで捕鯨に行くというイメージだと思う。

 

しかし南極まで行かなくても日本近海には、40種類ものクジラが生息しているという。小さなものは全長2mくらいからいる。その仲間には、水族館で目にする『イルカ(海豚)』もクジラの仲間だそうだ。(写真のスケールは、横幅一杯で25m)

 

いろいろな名目をつけて各国は捕鯨している。反対運動をしているアメリカでさえ、先住民の特権と言う理由で捕鯨を行っている由。

欧米の捕鯨目的は、鯨油を取得する目的。これに対して日本は、鯨油を含めてクジラの頭から尻尾、尾まですべてを活用しているという特徴がある。(⇒クジラの完全利用の有無)

 

また欧米の捕鯨に対する考え方も、ただ物理的に捕獲するだけだが、日本は宗教心を持っているという特徴があるそうだ。すなわち日本では、クジラに魂を感じ捕獲してもクジラの霊を弔い感謝の気持ちを持つという違いがある。(⇒クジラへの宗教心の有無)

 

現在の日本の捕鯨調査目的としている対象数は、

南極海域で、「クロミンククジラ」850頭、「ナガスクジラ」50頭、「ザトウクジラ」50頭で±10%。

北大西洋域で、「ミンククジラ」220頭、「ニタリクジラ」50頭、「イワシクジラ」100頭、「マッコウクジラ」10頭で±10%。

最盛期には、年間22万トンの鯨肉が取れたが、今はわずか6千トンと三分の一以下。

 

この意義としては、(1)鯨食文化の継承と発展、(2)捕鯨技術の継承と発展など。

特に南極での調査捕鯨の成果は、極めて重要で世界的に日本のデータが尊重されている。

 

先生は最後に『クジラは海に放し飼いしている牛である』ということで締めくくられた。

 

日本の捕鯨に理解を示しお互いに捕鯨反対運動に反対している国の一つが、アイスランドである。アイルランドではない。

アイスランド(ICELAND)については、項を改めて投稿したいと考えている。