2007年06月05日

歌劇「ホヴァーンシチナ(KHOVANSHCHINA)」

ロシア17世紀末、ピョートル大帝宮廷クーデター前夜のロシア・モスクワが舞台の権力闘争を扱った歌劇「ホヴァーンシチナ(KHOVANSHCHINA)」。宮廷クーデターの嵐に悲しく散った純愛ドラマというのが、キャッチフレーズ。


ロシアの歌劇は、登場人物の名前がわたし達には難しくて馴染みが無く、解説書を読んでも筋書きを理解するのが容易ではない。

 

カップル

 

 

史実を含めて理解しようとするなら、年表を紐解かねばならないが、わたしの頭ではいまさらという感があるので、素直に歌劇の音楽・歌手の歌い方を聞き、ステージの流れを自分なりに理解することにした。

 

 

ムソルグスキーが作曲と台本を創ったロシアの歌劇だが、作曲は未完のまま42歳でアルコール中毒が原因でこの世を去った。全5幕6場からなり、全演奏時間は2時間33分。

 

主な出演者

イヴァーン・ホヴァーンスキィ公:ニコライ・ギャウロフ(Bs)<銃兵隊長官>

アンドレイ・ホヴァーンスキィ公:ウラディーミル・アトラーントフ(T)<イヴァーンの息子>

ヴァシーリィ・ゴリーツィン公:ユーリィ・マルシン(T

シャクロヴィートゥイ:アナトーリィ・コシチェルガ(Br)<大貴族>

ドシフェイ:パアータ・ブルチュラーゼ(Bs)<分離派教徒のリーダー>

マルファ:リュドミラ・セムチューク(Ms)<分離派教徒の娘>

スサンナ:ブリギッテ・ポシュナー=クレーベル(S)<分離派教徒>

代筆屋:ハインツ・ツェドニク(T

エンマ:ヨアンナ・ボロウスカ(S)<若いルター派教徒>

クーシカ:ヴィルフリート・ガームリヒ(Br)<銃兵隊員>

ヴァルソノーフィエフ:ペーター・ケーヴェス<ゴリーツィン公の腹心>

ストレーシネフ:ティモシー・ブリーズ<若き大貴族>

 

作曲モデスト・ペトロヴィチ・ムソルグスキー

指揮:クラウディオ・アバド

演出:アルフレート・キルヒナー

台本:モデスト・ペトロヴィチ・ムソルグスキー

   ウラディミール・ヴァシーリエヴィチ・スターソフ

合唱ウイーン国立歌劇場合唱団

     スロヴァキア・フィルハーモニー合唱団

     ウイーン少年合唱団

演奏ウイーン国立歌劇場管弦楽団

 

序曲『モスクワ河の夜明け』で幕が開く。

 

ムソルグスキーの音楽は、重々しくかつ神々しく感じられる。

ロシアという大国の中で、歴史の中で生れた とても見応えのある歌劇、聞き応えのある歌劇。

人の心理描写に優れている。

 

特にマルファは素敵な女性と思った。

ムソルグスキーの想像力が生み出した女性。美しく聡明で、ムソルグスキーの理想の女性像と解説書にある。

 

歌劇の中では、マルファはアンドレイ・ホヴァーンスキィ公と恋に落ちていたが、アンドレイはルター派の若く美しい娘 エンマに浮気心を移す。

それでもマルファは、アンドレイを慕い、最後にはアンドレイを連れて一緒に火の中に包まれて行く。悲恋のドラマ。

 

20081月末に東京文化会館でこの歌劇「ホヴァーンシチナ(KHOVANSHCHINA)が、巨匠ゲルギエフにより上演される。

わたしも観劇したいと考えて、売出し中のティケットを購入しようか迷っている。

 

迷っている間に 良い席はどんどん埋まっていく。どうしよう!