麻生区はるひ野・若葉台･黒川の生活事典:第五福竜丸展示館を訪ねて

2007年03月08日

太平洋マーシャル諸島にあるビキニ環礁でアメリカが行った水爆実験によって被害を受けた日本の木造マグロ漁船　第五福竜丸。今はこの船のことを聞いたことや知っている人は殆んどいないのでは無いでしょうか？昭和29年3月1日の出来事です。

3月14日静岡の焼津港に戻った第五福竜丸は、大変な放射能を浴び、捕獲したマグロは捨てられ、乗組員だった23名は全員急性放射能症で入院。無線長だった久保山愛吉さんが9月23日に亡くなりました。

当時小学生だったわたしは、ラジオから流れてくる連日のニュースと、新聞で報道されていた記事で、水爆･原爆とは怖いものだと思っていました。そして久保山さんの容態が悪くなり、亡くなったという報を聞き子供心に悲しい気持ちになったものでした。

それから50年を経過し、第五福竜丸やビキニ環礁という言葉をすっかり忘れていました。

先日、江東区夢の島へ日本最大のユーカリ林がある「夢の島公園」と、貴重な小笠原の熱帯植物がある「夢の島熱帯植物園」へ行ったときのことです。

夢の島熱帯植物園を出て、脇にあるハワイを思い起こさせるようなヨットハーバーを見ながら散歩していて、デルタ型の大きな建物を見つけて行ってみると、そこが東京都の「第五福竜丸展示館」でした。

入口には華やかな第五福竜丸の大漁旗が飾られ、中に一歩入ると、木造の実物の第五福竜丸が建物一杯に展示されています。

総トン数：１４０．８６トン、長さ：２８．５６ｍ、高さ：１５ｍ

水爆実験での被爆後は、練習船に改造されて東京水産大学で使われていましたが、昭和42年（1967年）に廃船になり、ゴミとして夢の島に捨てられていたのを　東京都が原水爆による惨事がふたたび起こらないようにという願いをこめて、この展示館を建設したのだそうです。

■ 開館時間 9時30分～16時／月曜休館

※月曜が祝日のときは開館し火曜休館

■ 入場無料

東京都立第五福竜丸展示館

東京都江東区夢の島3-2　夢の島公園内

TEL：03-3521-8494　FAX：03-3521-2900

(参考資料：パンフレット「第五福竜丸展示館　東京都」)

Posted by tomato1111 at 00:06│忙中閑 | 名所旧蹟・国内外の旅

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