2007年01月30日

歌劇「トロヴァトーレ(Trovatore)」

トロヴァトーレ今年初めての歌劇鑑賞は、ヴェルディー作曲のイタリア歌劇「トロヴァトーレ(Trovatore)」。教養不足の自分は、このタイトルさえ知らなかったが個人的な感想から言えば今まで鑑賞した中ではトップクラスの歌劇だと感じた。このイタリアの歌劇を鑑賞するに当たって、事前に歌劇のアウトライン、登場人物、見所などを入念にガイドブックで目を通し頭に入れて気合を入れて望んだ。


出演者

 ルーナ伯爵(アラゴンの貴族)(レオノーラを愛するが振られ、実の弟とは知らずにその恋敵マンリーコを殺してしまう)

                           (Br) ピエロ・カップッチッリ

 レオノーラ(アラゴン公爵夫人付の女官) (S) ライナ・カバイヴァンスカ

 アズチェーナ(ジプシーの老女) (死んだ我が子の代わりにマンリーコを養育) 

                           (Ms) フィオレンツァ・コッソット

マンリーコ(吟遊詩人、レオノーラの恋人、ジプシーの母アズチェーナに育てられたが、実は伯爵の弟) 

                         (T) プラシド・ドミンゴ

フェランド(警備隊長)            (T) ヨセ・ファン・ダム

 

指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン

演出:ヘルベルト・フォン・カラヤン

演奏:ウイーン国立歌劇場管弦楽団・合唱団

収録:1978年5月、ウイーン国立劇場(ライブ収録)

 

ラテン系の猪突猛進激情型オペラといえば、先ずこれ。男と女が愛と嫉妬をひたすら歌い上げる「声の饗宴」が存分に楽しめる。背景や人物関係は意外と複雑で、世間から虐げられたジプシー女の二代にわたる復讐物語という側面もあり、そこに注目すればいっそうドラマとして楽しめる。何はともあれ、声また声のイタリア・オペラの王道にどっぷりと身を任せてみよう。(この項とイラスト:「音楽之友社 イタリア・オペラ 下」から引用)

 

この「トロヴァトーレ」は、ヴェルディの4大傑作のひとつとして、イタリアでは大変有名なオペラであるよし。(リゴレット、アイーダ、トラヴィアータ それにこの トロヴァトーレ)

 

またこの歌劇は、指揮と演出をあのカラヤンが行っているという点、そのときのカラヤンは満七十歳。指揮の様を見ていると、明らかに他の指揮者とは違う迫力を感じる。

 

そして題名にもなっている「トロヴァトーレ:吟遊詩人」役のマンリーコを演じるのは、三十七歳のあのプラシド・ドミンゴ。凄い組み合わせだ。

 

カラヤンが管弦楽団の指揮を執るだけでなく、演出まで行うという歌劇。

 

そしてウイーン国立管弦楽団とその合唱団というのだから、素晴らしい。

本当のベストマッチングとも言おうか。

 The Best という言葉は これを指すのではないかと思うくらいだ。

 

若かりし頃のドミンゴが歌い上げる声の素晴らしさ。あまりにも若いドミンゴに今のドミンゴが想像しにくい。

 

息をもつかせず速いテンポで進むストーリー。素晴らしい出演者の表情豊かに歌い上げる言葉。柔らかい穏やかな色合いの欧州色が濃いステージ。

 

吟遊詩人マンリーコを演じるプラシド・ドミンゴは当然素晴らしいが、わたしはマンリーコを育てた養母役のジプシーの老女、アズチェーナに心が引かれた。定まった家がなく、定まった行き先を持たないジプシーの老女。人からさげすまれるが 同じ感情を持つ人間として、感情を激しい表情で示す出演者に 気持ちが動いていた。

 

あっという間に過ぎ、歌劇の楽しさを充分に堪能した全演奏時間130分だった