2007年01月04日

“筑前煮”を作る

猪2我が家には、正月三が日は基本的に料理を男が作るという慣わしがあり、亡き父も朝から台所に立ってお雑煮を作っていたのを懐かしく思い出す。

父にならいわたしは、今年もおいしい筑前煮に挑戦した。そうめったに作らない料理なので、レシピを参考に作る。筑前煮のレシピは和食の料理本にはたいていあるが、わたしは5年前に通っていた町田のベターホーム料理教室のオリジナルを参考にした。何せ全国にある料理教室で、採用されているレシピなので全てにわたって安心だ。


材料はわたしが畑で作った 人参、牛蒡、里芋、サヤインゲン(夏に収穫してサッとゆでたものを冷凍庫で保管しておいた)とスーパーで買ってきた鶏肉、干ししいたけ、レンコン、こんにゃく。(20年くらい前であればこんにゃくも畑で取れたコンニャクイモをすりおろし、囲炉裏の灰のあくを使って固まらせて作っていたのだが。)

 

材料の野菜は大きく乱切りにし、こんにゃくは手でちぎってゆでこぼし、鶏肉も一口サイズにカットして、ごま油で炒めたあと、砂糖・酒・みりん・だし汁を加えて中火で煮て完成。

 

とてもおだやかな味の筑前煮が完成。

娘は「おいしい、おいしい」と褒めてくれるが、我妻は無言の意思表示。(男が女性の領域である台所に入るのをあまり好まないようだ。)

 

しかし自分は、夏からのインゲンをはじめ、里芋や牛蒡、人参などの自作の野菜を、自分の手で納得がいくように料理をして食べたいという欲求が強い。更に料理をすることで段取りをはじめ頭を結構使うので呆け防止になると考えているので止められない。

 

明日は余った牛蒡と人参を使ってキンピラでも作ることにしよう!

 

昔は正月になると、山で取れたたくさんの百合の根を使った「百合きんとん」を作って食べていたものだが、今は残念ながら山も消え、はるひ野の宅地に化けて、神奈川県の花である「山百合」もめったにお目にかかれないのが寂しいものだ。

 

またはるひ野開発される前の田んぼでは、正月用のくわいレンコンも作っていたのだが、今は住宅地になり田んぼは消えたので、無くなってしまった。寂しい!

 

子供のころは、屋敷の中で豚と鶏も飼っていたし、山で切り出したくぬぎや楢の木を使って椎茸も作っていた。こんにゃくも畑のコンニャクイモから作っていたので、この筑前煮は、当時であれば全て材料は我が家で調達できたのだが、近代化・都会化のためそれもならない世の中になってしまった。

 

過ぎ去った昔をグダぐだと懐かしむようでは、自分も随分と歳をとったものだ。