7月5日の早朝のサッカーワールドカップ(W杯)準決勝試合 ドイツ対イタリア戦を視聴された方も多いと思う。イタリアがドイツを2対0で負かして決勝に進んだ試合だった。欧州の人たちのサッカーに対する熱は、日本人も最近はフィーバーしてきたが予想以上だ。
7月5日の早朝のサッカーワールドカップ(W杯)準決勝試合 ドイツ対イタリア戦を視聴された方も多いと思う。イタリアがドイツを2対0で負かして決勝に進んだ試合だった。欧州の人たちのサッカーに対する熱は、日本人も最近はフィーバーしてきたが予想以上だ。
約20年前のサラリーマン時代に当時の西ドイツ フランクフルトにあった現地法人の社員として現地にいたときのサッカーに対する思い出をお話しよう。
日本企業のドイツ現地法人の社員であるから、業務が多忙を極めわたし自身はサッカーに触れる機会はあまりなかった。
まずは単身でマンションに住んでいたころの話。
夕食を自炊して疲れていたから早めにベッドに入り うとうとしていたその時。突如、マンションのほとんどの階、ほとんどの部屋から「ウオー、ウオー・・・」というものすごい歓声というか、うなり声がいっせいに聞こえてきた。上の階の床がけたたましく踏み鳴らされた音がしており、下の階からもじだ踏んだような靴の音がする。両となりのドイツ人の部屋からも、大きなうなり声が聞こえてくる。
一体何事が起きたのかと マンションの窓から外を見たが、特に変わったことはない。窓を開けている部屋は多くあったが。
騒がしい理由が分からず不安にかられた。そしてTVのスイッチを入れてみて納得。
ドイツチームがワールドカップの試合で勝って優勝したことを報じていたのだ。ドイツ国民は、ドイツ人としてのプライドが保てたと喜こびそれを表現していたのであった。
日本企業の現地法人であるから、経営幹部は当時日本人が占めていた。
ある日、やり手のドイツ人幹部が私のところへ来て「明日の始業時間を2時間早めて、朝7時からにして欲しい。そして修業時間も2時間早めて午後3時にして欲しい。」と言ってきた。理由を聞くと「明日は欧州でのサッカー試合の決勝戦で ドイツチームが参加するので、家族でそれを応援したいからだ。」とのこと。小さなドイツの会社であり、日頃のドイツ人の業務協力に対する御礼の意味も含めて、社員全員が2時間早める勤務時間にした。
当日は日本人の我々もドイツ人と同じように2時間早く出社して仕事につき、ドイツ人は約束どおり2時間早く仕事を切り上げて帰宅したが、日本人は通常通り5時過ぎまで勤務をした。2時間の超過勤務だ。なぜなら日本の本社から何時 誰が 何かのようで定時までに電話がかかってくるかもしれないし、緊急の問合せがあるかもしれないという理由で、ドイツ人のようには帰れなかった。
ことほど左様にドイツ人は仕事もきっちりとするが、サッカーに対しては異常な関心を示す。
ドイツのこどもが遊ぶとなれば、ドイツ語でfuss ballだ。これは“足ボール“とでも言うのか日本語の”蹴球“と同じような意味で サッカーのことだ。私の息子も現地の小学校から帰宅するとすぐに、住んでいた街のサッカークラブへ行きサッカーを楽しんでいた。
ある日息子が野球のキャッチボールをやりたいのでグローブと球が欲しいという。街のデパート、運動具店を見て回ったがどこにも置いてなかった。仕方なく知り合いのNATO軍で働いていたアメリカ人に、米軍基地内の米兵専用売店で買ってきてもらった。
休みの日にマンションの広場でキャッチボールをしていると、ドイツ人たちはわたし達を奇妙な遊びをしている東洋人というような目で珍しそうに眺める人が多かった。マンションを見上げると、カーテンを少し開けじっと下を見ている老婆らしき人もいた。まさかと思うがグローブを使ったキャッチボールを初めて見たということかもしれない。
ずいぶん古い話であったが、今もあまり変わっていないと思う。
やまざる
川崎市黒川(当時の住所表示)の農家に生れる。
来世も菩提寺である黒川の西光寺で、永遠の眠りにつく。
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