2006年03月16日

吉野梅郷を訪ねて

 

3月15日(水)川崎市生涯学習財団・川崎学研究委員会主催 かわさき市民アカデミー・第13回川崎学サロンの、『春を訪ねる』−生き物たち紅白の梅1と季節―というタイトルで、吉野梅郷へ研修に行きました。講師は、桜美林大学名誉教授 三島次郎先生、虫の専門家 中臣謙太郎先生、植物学の藤間先生の3名。

三島先生は、アカデミーの川崎学を長く担当されている名物教授で、最初の講義には「あなたは自然が好きですか?」という問いかけで始まります。


吉野梅郷は、「東京の奥座敷」と呼ばれる秩父多摩甲斐国立公園の玄関口にあたり、JR青梅線日向和田駅から二俣尾駅までの東西4kmに広がる地域です。その中に「青梅市梅の公園」が、山の斜面を利用した敷地にあり120種、1,500本の梅樹がある自然公園です。

2月末から3月31日までの「吉野梅郷梅まつり」シーズンは、入園料200円で、開園時間は午前9時から午後5時までとなっています。

 

梅の小道1梅の小道2

 

 

 

 

 

 

この美しい梅の花を、写真でお楽しみください。

絵本に出てくるような梅の花が咲く小道が続きます。

(頼んでいた)うぐいす達は、残念ながら人が多いためか来てくれませんでした。

多分近くにはいたのでしょうが!

紅梅1ピンクの梅 

 

 

 

 

 

今年は例年より開花が遅れていて、早咲きの梅は満開でしたが、一般の梅は3分咲きかつぼみの状態でした。写真は、早咲きの梅が中心です。

 

思いのままわたしは一本の枝に赤と白の花が咲くという園芸品種の梅「思いのまま」(写真)を探して行きましたが残念ながら見つけることができませんでした。

 

 

 

 

福寿草

福寿草

(三島先生によれば、花芯は太陽の方向に向いていて、雌しべ、雄しべの付近は他と比べて温度が高く、花粉を運ぶ虫たちが日向ぼっこにやってくる仕組みになっている由。)

 

 

 

さんしゅの木

 

ミズキ属サンシュユの花

(「庭のサンシュウの木ィー・・・」と唄われる)

 

 

 

 

三島先生(写真)は、東京教育大学、筑波大学で教鞭をとった後、現在は桜美林大学名誉教授として活躍されておられます。第8次・10次の南極地域観測隊員として参加されペンギンの観測を担当された方でもあります。

 

三島先生今回の研修でも第一声は、「皆さんが歩く一歩で、土の中のツチダニが、6,000から10,000匹死ぬということを考えてください」でした。(ツチダニは、目に見えない小さな動物で、土の中のものを分解する働きをしている。)また説明のためのスピーカーは、「自然の鳥たちを驚かすから使いません。」というお話でした。

 

教室内の講義でも3時間という時間をわたし達の興味を引く事柄から始めて、いつの間にか主題に入って気がつくと、極めて大事なまとめがあるという、起承転結がはっきりしている素晴らしい講義展開で、あっという間に時間が過ぎていきます。

 

久し振りに三島先生のソフトな語り口でいつの間にか引き込まれる野外講義を聞くことができた楽しい『吉野梅郷』での研修でした。

 

奥多摩方面へ車で行くときに吉野梅郷を通過していましたが、今回は創めての徒歩による散策でした。こんなに素晴らしい所があったのかという印象です。是非、訪ねることを希望します。

 

青梅市観光協会ホームページで、梅の開花状況を文章と写真で毎日更新して発表していますので、ご確認のうえお出でください。http://www.omekanko.gr.jp/plum/plum.htm

   駐車場が少ないのでJR青梅線で行くのが気楽です。