2006年02月24日

埋み火(うずみび)

 

消さない情熱

 

昔の暖房器具といえば火鉢。


炭を燃やして、暖をとっていました。

そして、夜になっても炭を消さずに、灰の中に埋めておきました。

それが埋み火(うずみび)、または埋け火(いけび)、埋け炭(いけずみ)といいます。

 

火鉢

 

 

灰の下で、しずかなあたたかさを保ってくれる埋み火は、冷え冷えとした空気を、ほんのりと和らげてくれる役目をしたそうです。

 

 

あなたの心の中の熱い思い。

燃やしつづけられないこともあるでしょう。

あきらめたり、どうしても続けられない事情ができたり・・・・・。

 

でも、そんな時、すっかり消してしまわなくてもいいのではないでしょうか。

埋み火のように、そっと灰をかぶせておく。

そうすれば、心はほんのりと暖かいのです。

そして、いつかきっと、赤く燃えさかる日も来ると思うのです。

      

        (出典:「美人の日本語」 山下景子著 (株)幻冬舎)