2006年01月26日

西光寺(黒川)の薬師如来

  

桃の花3わたし達の街、黒川にある古刹 西光寺(川崎・黒川)に、薬師如来の石像が境内に鎮座していることを知る人はあまりいないでしょう。


 

麻生区文化協会会報「からむし」の第15号(平成15年3月31日発行)に、西光寺の先代の住職(故 山中 善雄氏)が、薬師如来について語られた談話記事が掲載されています。

 

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西光寺の薬師如来

                                        山中 善雄

 

西光寺の境内の一隅に薬師如来がおわします。この如来は石佛座像で両手石薬師全景に薬壷をのせております。医薬をつかさどる佛として早くから信仰され、特に近世になるとあらゆる病をなおし、病に打ち勝つ力を与えてくださる佛として広く民衆に信仰されました。造立は「寛文八戊申年(1668)七月吉日牛哲」と刻銘されております。現在の寺の新築前は、梅の古木の上に東向きに安置されておりました。

 

 

石薬師左昔、眼をわずらっていた一人の老母が、この如来の瞳を毎日なでておりました所、不思議と如来の瞳から光が輝き、その光にあたった老母の眼は見えるようになったと言い伝えられ、眼病をなおして下さる佛として信仰を集めました。現在でも願いをかける人が訪れてきます。

 

 

石薬師右

 

佛と向かい合っておりますと、お顔のふくよかな豊かさ、瞳の慈悲にあふれた暖かさが拝む者の心に安らぎを与えてくれます。()

                      (雲長山 西光寺住職)

 

 

更に編集後記には、

「めずらしい石薬師 黒川の西光寺の門を入り、本堂に向かう参道の左側に、薬師如来の石像が鎮座している。高さは34cmと小柄ながら320年以上を経て丸みをおびた柔和な姿や顔立ち、品のよさなどでも知られる。」と結んでいます。

 

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西光寺の境内にひっそりとたたずむ薬師如来は少しも目立たず、訪れる参拝者を静かに見守って320年以上おわしています。

 

全ての民衆 富める人にも貧しい人にも等しく やすらぎと 癒しを与え続けた薬師如来は、これからも多くの人に慕われ続けていくことを念じます。